無意識日記々

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BrEXIT/BrEXODUS

そういやこの2月アタマから英国がEU離脱してんだったな。「ブリテンが出ていく」略して“Brexit”とここ数年ずっと話題になっていたが、まぁ漸くか。ここから更に数ヶ月の移行期間があるらしいけど。

さて、となるとヒカルさんに影響はあるのかなというのが我々の関心になる訳で。一応ヒカル&ダヌパはロンドン在住という事になっているのでな。EU離脱って音楽家の生活に関係あんの?

あたしは国際情勢なんかにはほとほと疎いので特に何がわかるという事も無い。ビザがどうのパスポートがどうのという直接的な影響より寧ろそれが英国の文化生活に何を齎すかという間接的な影響の方に興味があるかもしれない。

平たく言えば、元に戻るだけだよね。ヨーロッパの共同体思想はもうずっと長年続いてきた訳で、その大きな流れから距離を置いて昔に戻ると。

音楽シーンについて言えば、例えばアメリカの方は現在の大統領が自国第一主義を標榜している為最初はヒット曲がドメスティック狙いにシフトするかなーとか思っていたのだがミュージシャンの中でも商業的な流行作家たちですら現大統領への忌避感は相当なものなのか、寧ろ国際的にそういった流れに抗おうという力強さに繋がってきたようにも思う。でないと反骨心溢れるビリー・アイリッシュ(と彼女のお兄ちゃん)がグラミー賞主要4部門独占とかにならないよね。

では英国はどうなのか。Brexitというとこれもまた米国同様の自国第一主義なんだろうかな。詳しい事は知らないが、これで国内が好景気になると英国の場合過去の前例を照らし合わせると新しい音楽が生まれなくなり商業的な成功を収めるミュージシャンが増えていく、という流れになるか。逆にEU離脱が経済に負の効果を齎せば、若い連中がまた元気にエネルギーを音楽にぶつけてくれるようになるだろう。そしてロンドンの治安は悪化する。

ここがきっと痛し痒し。音楽シーンが面白くなるなら治安は悪くなるし、好景気に湧いたらシーンはクラブから離れていく。

ヒカルがロンドンのどこらへんに住んでいるかが大事かな。ハイド・パークとかロイヤル・アルバート・ホールとかそういう華やかな商業的成功を収めた超有名人たちが登場する会場付近に住んでいるのか、或いは『In The Flesh 2010』も行われたO2アカデミー・イズリントンとかのライブハウスがあるストリートに住んで……いや住んではないか、そういう所で普段ライブを観ているかどうか、とそういう話だわな。

一口にブリテン/イギリス、ロンドンといってもその音楽シーンは階級によって様々で、ヒカルの事だからアルバートホールもイズリントンも何ら分け隔てなく出掛けてはいそうだが、出掛けてみても誰と何も演っていなかったら話にならない訳で。英国は半世紀以上に渡り小国ながら常に全世界に先駆けるトレンドセッターとして音楽市場に君臨してきた。だからこそ新しい音楽に貪欲ななりくんみたいなタイプは皆ロンドンに魅力を感じるのだろう。あたしゃ遠くからそういうのを「へー」とか言いながらのんびり眺めているだけなのだけれども。

そんな感じなので、Brexitのヒカルさんへの影響は中長期的なものになるのではないだろうか。短期的には、治安の悪化が著しくなりすぎて子育てにはよくないと判断して他所に移住する“Brexodus”のパターンも考えられるが、流石にそこまでドラスティックな変化は無いだろうと高を括っている私であった。こういうのを正常性バイアスというのかな。ヒカルには世界一安全な場所で暮らしていて欲しいという願望が強過ぎているのですね。ハイ、わかってまーす。