無意識日記々

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来日を諦めるという手

米大統領選については日本で音楽を楽しんでいる身にとっては大した話題ではないのだが、米国の産業音楽をリアルタイムで聴いてるとここ最近歌詞のテーマがそんなんばっかなんですよ。日曜日のラジオで渋谷陽一(2009年のトレボヘスペシャルでヒカルとピーター・バラカンと鼎談した人ね)が「ビリー・アイリッシュからスティーヴィー・ワンダーまで、10代から70代までのミュージシャンが同じようなテーマで歌っている。一様に危機感を訴えている。」と語っていたが、それだけ切実な問題なのだろう。

確かに、対岸の火事とは言っていられないかもしれない。現大統領が音楽をはじめとした人類の文化に興味が無いのだろうなというのは何となく伝わってくるが、米軍が常駐している国(ここ日本)としてはそういった思想は時間差で影響が出てくるかもしれないという危惧がある。

それもあるが、寧ろ直接的な影響は感染症対策だろう。いつになったら米国のミュージシャンたちが来日公演出来るのか、まるで目処が立たない。米国内でのCOVID-19による現在の死者数は23万人超。敢えて扇情的に描写するなら長崎と広島に落とされた原爆による死者の総数に匹敵する多さとなった。死者を数で語っても仕方がないのだが、ここまで来れば国難と言える。

一方、英国では死者数が5万人に迫る勢いだという。人口が6.7千万人位ということだから、単純な人口比でみれば日本でいえば10万人程が死亡している事になる。ヒカルは今ここに住んでるのよね。

ヒカルがいつコンサートが出来るかというのは、3つの国が絡む事になるかもしれない。米大統領選に投票権があるのだから米国籍も保持しているのだろう。一方で英国でも市民権を得ていそうだから、さて、どういう手続きで日本にやって来ることになるのか、もう今から考えておいて欲しいかもしれないのよね。勿論感染症禍の影響がこの冬以降どうなるかはわからないのだけれど、機をみて動かなければアルバムが出来ようがツアーメンバーが揃おうがそもそもヒカルが日本に入国できないという事態が有り得る。何より重視すべきなのはダヌパの学校生活だろうからそれを軸に考えることになるだろうかな。

そうね、もうどうせならあっさり来日を諦めて英国国内でクラブツアーでもしてしまえばどうか。そしてその模様をライブストリーミングした後映像商品としてリリースしてくれればこちらもかなり擬似的ではあるがヒカルの最新のパフォーマンスに触れる事が出来るのだから。嗚呼、英国がEUに留まっていてくれたら欧州大陸からもファンが詰め掛けてくれたろうにね。『In The Flesh 2010』のロンドン2daysソールドアウトだったもんね。でも、国民の総意とはいえ、離脱しちゃったからねぇ。もう仕方が無いわね。

斯様に政治問題の幾つかは我々の音楽享受生活に直結していたりする。たまに話題に出すのは勘弁して欲しい。というか、自分も面倒なのであんまり触れたくなかったり。こういうのはホントやれやれなのだった。