無意識日記々

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制約と影響の大きさ

唐突だが『Wonder 'bout』の歌詞って本当に面白いね。

まずは『Counting secrets of my heart』っていう歌詞な。日本語の歌にこんなリフレインぶっ込む訳にはいかないからUTADAのアルバム曲でやったという。そつがないね。

若い人は知らない?かもしれないが、ヒカルがデビューした1998年12月9日の丁度一年後の1999年12月8日に倉木麻衣がデビューして、その彼女の3rdシングルが「Secret Of My Heart」というタイトルだったのだ。当時彼女は宇多田ヒカルのコピーとして持て囃されアルバムは300万枚を超える驚異的な売上を記録、『HEY!HEY!HEY!』にヒカルが出演したとき浜田雅功に「あれお前のパクりちゃうん!?」と言わせる程の社会現象となっていた。そんな騒動のあとにヒカルも『Parody』なんて曲を書いて匂わせるなど、まぁ本人にも色々と影響あったよね。

そんな経緯があったから、初めて『Wonder 'bout』にこの『Counting secrets of my heart』というフレーズをみた時に思わず笑ってしまった、という訳だ。ヒカルからすりゃ「私の心の秘密」という意味の何のことは無い英語でしかないので最初書いた時は気づいていなかったかもしれないが、でも、結局アルバムに収録したってことは、英語圏での活動を見込んだ作品内での事だし関係ないか、という判断もはたらいたんだと思われる。こんな所でも、UTADAでの活動の自由さと宇多田ヒカルとしての活動の制約と影響の大きさがわかる。少し何かを言っただけでおもちゃ箱をひっくり返したような騒ぎが起きるのよね。なので、2004年当時もきっと、この『Wonder 'bout』の歌詞が話題にならなかったのをみてほっとしてたんではないかな。多分大丈夫だろうと思ってても実際にやってみるまでは安心できないからね。

きっと目下も、下手に発言するとまた騒ぎになるということで沈黙を貫いてるんだろうなぁと。今も昔も気苦労の絶えない事で御座います。やれやれだぜ。