無意識日記々

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誰にも言わないで─誰にも言わない

『Laughter In The Dark Tour 2018』ではショウ終盤の『First Love』〜『初恋』の流れがハイライトのひとつだった。2010年の『WILD LIFE』では『First Love』から『Flavor Of Life (Ballad Version)』に繋げて760万枚と800万枚DLの凄みをみせつけたが、それをも上回るインパクトを残した。

ヒカルがキャリアを通じて名曲を産み続けているから出来る事。新旧の名曲を続けて演奏する事でその歴史の厚みを感じさせてくれる。

目下の注目は、その『First Love』〜『初恋』という“タイトル繋がり”の続編とも言うべき『Can You Keep A Secret?』〜『誰にも言わない』の流れがライブで実現するかどうか、だろう。

『Laughter In The Dark Tour 2018』では『Can You Keep A Secret?』は『Kiss & Cry』に組み込まれてフルコーラスで演奏されなかった。『WILD LIFE』でも歌われなかったし、この曲を生で聴けた機会はもう随分昔の話だ。『In The Flesh 2010』からですらもう10年が経っている。次のコンサートで歌われたならまさに「満を持して」となるだろう。

ただ、この二曲、曲調が余りに掛け離れている。『First Love』〜『Flavor Of Life (Ballad Version)』や『First Love』〜『初恋』は、「じっくりバラードに浸るTime」として構成しやすかったが、『Can You Keep A Secret?』と『誰にも言わない』だとどうなるか、現時点では見当もつかない。曲の入り方は似ていなくもない気がするが、大事なのは終わり方の方だからね。ライブ・アレンジの行方を気にしておきたいところだ。

ただ、各曲の楽器陣をクロスさせるのは面白いかもしれない。『Can You Keep A Secret?』にサックス・ソロをフィーチャーしたり(『First Love - featuring David Sanborn』みたいな感じかな)、『誰にも言わない』でアコースティック・ギターをエレクトリック・ギターと交差させたり。そうやって雰囲気を統一すれば、歌詞は通じるのだ、なかなかいい按配に仕上がるかもしれない。

前も書いた通り、『誰にも言わない』はライブでどう演奏すべきかが難しい楽曲だ。『Time』とはその点で正反対なのだが、だからこそ自由度が高いとみるべきだ。また、『First Love』&『初恋』と違って、二つの歌詞と題名がリンクしている事に気づいてる人は、アリーナ1万人規模の観客層を考えた時少数派になるかもしれない。斯様に課題は幾つも考えられるが、だからこそ面白い。実現するとしても再来年以降になるだろうけれども、その日を信じて今年と来年を過ごし切ると致しましょうぞ。