昨夜の「関ジャム 完全燃SHOW」は(って前回と同じ書き出しになってしまった)、佐藤千亜妃さんとPORINさんが個人的な思い入れタップリにヒカルの歌詞の魅力を語る一方で、DJ YANATAKEさんが宇多田ヒカルのシーンや社会に及ぼす影響力の話をしていて、その対比が明確だったのがよかった。事前にそう打ち合わせしていたのかな。
これ、日曜23時にテレビを点けてる層に対して、どちらの切り口が興味を持たれたのかは気になるところ。家族団欒という時間帯でもないし、寝る前に一人でテレビを観てるとか、晩酌しながら何となくとか、そういうのなんかな? よくわからないけど、普段のプライムタイムの番組とは一味違ってますね。寧ろなんでレイアウトがひな壇形式なのかそっちの方がわからない。まぁ普段観てない人間なのでこういう感想を持ってしまうのは仕方がないかなと。
YANATAKEさんは御自身の役割を的確に把握していて、きっちりノンバイナリの話をしてくれた。台本があったのかもしれないけどね。どうにも、なかなかこの話題ってそこまで浸透していないから、こうやって改めて取り上げて貰えると有難い。
ヒカルは、昔から、「日本語では言いづらいこと」を英語で云う。これはインタビューでも作詞でも共通している特徴だ。英語のインタビューで、「ノンバイナリなどの話題は日本では十分な議論がされていなくて誤解を招きやすい」とハッキリ言っているし、マリファナとも解釈され得る歌詞は『we can roll one up』と英語で歌っている。勿論今に始まった事では無く、例えば13年前の2009年には英語インタビューで「今恋人が居ます」とハッキリと語り、『Dirty Desire』でとても日本語では歌えない赤裸々な歌詞を英語で歌う、なんてこともあった。ずっとそうなのよね。
そんな中で、この元々のノンバイナリ発言は日本語で行われたという点が重要だ。つまり、普段なら英語圏に投げるようなメッセージを敢えて日本語にしたということは、ヒカルとすればこの話題をもっと取り上げて欲しいという意志を表示したことに等しい。まだまだ誤解や認識の浅さが見受けられるのでそこを是正していきたい、って所だろね。なので、デリケートな話題ではあるが、こうやって深夜とはいえ地上波でまたノンバイナリという単語が話され字幕にもなったのはヒカルの意に沿う出来事だろうから大いに賛同していきたいところ。でもなぁ…あの短い語句の字幕説明は果たして視聴者に正確に伝わったのだろうか…いや、地上波なんてな最初の切っ掛けを与えてくれればいいものなんだから細かいことには目を…瞑れない性格だったわ私…(苦笑)…
…こほん。なのでそこんとこは今回はスルーしておこーかなっと。皆さんもこの話題については気軽に乗っかっていっていいと認識して構わないと思いますですよっと。なので、皆のうちで当事者な方々は、浅い認識を目にしたとしてもあんまり目くじらを立てないでくれると助かりまっす。