無意識日記々

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It was Automatic !

でその『Automatic』のパフォーマンスなんだが、生ステージで3人以上のダンサーと共演するってボヘサマ以来になる?? いやはや、新鮮なものを観させてうただにましたわ。

階段状のステージにみんなで座って笑い合うあの感じは、なんというかめっちゃ懐かしいヤツで。日本だと90年代後期感と言いますか。

『Automatic』は本来こういうイメージの曲ではなかった。そこにこれをぶっ込んできたのは、つまり宇多田ヒカルというアーティストに今回88risinが声を掛けたのはそういう理由からだったということだろう。

そういう理由、というのは、88risingのTwitterに答が書いてあったよ。

Tomorrow Utada Hikaru plays her first festival performance in her life. The soundtrack to our youth, hits the MainStage of Coachella. See you soon #HITCForever https://t.co/9lGXTjkWOH

この中の

"The soundtrack to our youth"

というフレーズがあたしの言う「そういう理由」そのものですわ。「私たちの若い頃のサウンドトラック」、いうなれば「僕らの青春と伴走した歌」ですね。

『First Love』が楽曲として伝説の1曲ならば、『Automatic』は宇多田ヒカルを象徴する1曲。あの時代に現れたスーパースターのその目映い登場を告げた歌。そういった意味合いを強く持たせたかったから、本来のイメージとは異なるああいったパフォーマンスを付随させた。あれどちらかといえば、90年代後半の安室奈美恵とかSPEEDとかそっちのイメージなのよね。

あたしは今まで88risingのことは何も知らなかったけど、それでも敢えて推測するならば、アジア系のポップスにも歴史の重みがあることをアピールしたかったんだろうなと思う。新興レーベルということで、アジアンポップスの持つ、世界市場に於けるフレッシュネスを前面に押し出すのが基本的な施策なのだろうけど、だからといって過去へのリスペクトが無いわけじゃないし、音楽的にポッと出の真似しぃでもない、それを主張するには、もう20年以上前からアジアにはこういう音楽が存在していて、それを皆で尊んでいて、しかもそのアーティストは今でもバリバリ現役なんですよという、そういった幾つかの要素が必要だった。宇多田ヒカルの起用はその狙いにバッチリ嵌まったということだろう。

ただ、誤算だったのは、本人の見た目が若すぎたことだ! あれ言われないと絶対39歳ってわからなかったよね。デニムのロングブーツにショートヘアのウィッグって、普段のヒカルと較べても若作り! でもメチャメチャ似合ってたので作った若さでは全然無くて。果たしてあれをみてアジア系以外のオーディエンスは伝説と伝統を感じ取れたのかなぁ? あの子可愛かったね恋人はいるのかな?とか言われてたんじゃないかと妄想しちゃうですよ。残念ですが現在絶賛今年7つになる男の子と二人っきりで暮らしてます。伝説なんてものは、ぱっと見は然り気無いものなのよ、ってことを言えるようになった頃にまたヒカルさんを起用してくれれば、歴史の円環がうまく描かれるんじゃないですかね。