なんかアルバム『BADモード』はプロモの仕方が豪華絢爛で。ここ2~3ヶ月に絞ってもテレビで『BADモード』と『君に夢中』を歌って『PINK BLOOD』がアニメの主題歌に返り咲いて、『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』がカルティエとのコラボ動画とSpotifyでの動画を作ってシクレライブで歌われた。コーチェラでは『Face My Fears』が飛び出したし『Find Love』は資生堂のキャンペーンムービーに去年に引き続き起用されている。いやほんと“総力戦”という言い方がしっくり来てしまう程にあらゆる曲が活躍しているのよな。
それだけこのアルバムが「全曲シングルカット可能」な密度と濃度を誇っているということだが、受け手側からするとどうにも目まぐるしくてなかなか焦点が定まらない。新情報が飛び出す度に右往左往の阿鼻叫喚。挙げ句の果てにはハロウィンコスプレで前後不覚になって無事昇天だ。もう何が何だかわからない。
しかも11月12月には『First Love 初恋』のドラマとレコードがやってくるってことで、いやちょっと待ってと言いたくなってくる。究極の贅沢だが、気持ちを落ち着ける間合いが必要なんじゃないかと。
今年の12月9日は宇多田ヒカルメジャーデビュー24周年記念日だ。つまりそこから25周年イヤーに突入する。更に来年の1月19日は宇多田ヒカル不惑の40歳、ダブル成人式(って意味わかんないよね)記念日になる。『40代は○○!』の実施にも期待が掛かる。区切りの1年が始まるわけですよ。
なのでこのどちらかの日付かからプロモーションを『BADモード』から次の素材に切り替えてくるかもしれない。私としては『気分じゃないの(Not In The Mood)』がまだあるやないかという気持ちもあるのだが、アニバーサリー・イヤーともなると新曲或いは新公演or新企画を前面に押し出していきたいというのがセオリーだろう。いや初のベストアルバムでもいいのですが! 配信時代の『Single Collection Vol.3』も面白そうだしね。
というわけで、兎に角、どこかで一息つきたいのよ私。このまま雪崩れ込んでいかれると何となくあれもこれも消化不良気味になっちゃいそうなので。
そこでひとつ提案なんだが、Web上で「アルバム『BADモード』関連のあれやこれやを振り返るコメンタリー企画」やってくんないかな?とな。YouTubeとかでミュージック・ビデオ等を流しつつ、梶さんなんかが収録時の裏話とか今だから話せることとかを語ってくれるヤツですよ、えぇ。コーチェラのバックステージとか誰か語れる人は居ないのか!? 語り方はスタジオで顔出しとかでもいつものように早すぎて流れていくチャットとかでも何でもいいわ。そこらへんの細かい詰め方で企画の成否が決まっちゃうもんだけど、ともあれみんなで「『BADモード』を振り返る」時間を設けたい。
本来ならこれはアルバム発売後のツアーで消化・昇華されるべき感情なのよね。いままで散々聴き込んできた楽曲を生で聴くことである種の踏ん切りと区切りがつく。そこからまた新しいステップへという気分にもなる。
だけど、このままいくと、少なくとも今後ツアーをするとしても『BADモード』発売から1年以上経過したタイミングになることは避けられない。こうやって総力戦で感覚を繋いできてるけど、それを追いかけてるのは熱心なファンが中心なんでないか。ツアーともなると数十万人の人々が関わるからライト層が中心になってくるんだよね。彼らにとってはもう『BADモード』は過去のマテリアルなのかもしれない。なので、熱心なファンの方が『BADモード』について何か区切りがつくようにしたいという意図なのですよコメンタリー企画やりたいってのは。
これ、ヒカルさんも参加できたらいいんだけどねぇ。ギリギリ、リアルタイムでTwitterを使ってツッコミを入れる、までなら出来ないかなぁ? これ顔出しでエピソード・トークすると「歌ってくれ」モードが発動しちゃいそうでな。そういう細かいとこ詰めないといけないから結構面倒臭いんだコメンタリーって。
2002年の『DEEP RIVER』アルバムの時なんかも、ヒカルが倒れちゃってアルバム発売後のプロモーションがなく、我々のアルバム体験の区切りをひとつつけるために鹿野淳氏とのロング・インタビューがいい楔(くさび)になっていた。まぁ結婚報告で全部すっ飛んじゃうんだけど(笑)。熱心なファンのリスナーの気持ちの整理の為にも、アルバムの総括的な時間帯は、ツアーがない場合にはあった方がいいかと思われる。ちょっと考えてみてくれませんかねEPICSONYとU3MUSICの皆々様方!?