こんな記事まで出始めたか。
《宇多田ヒカル、最新作が海外の年間ベストを席巻…「First Love」も再ヒットで迎える黄金期》
https://www.cyzo.com/2022/12/post_331709_entry.html
媒体は兎も角、最近のメディアでの取り上げ方を顧みるに、出るべくして出てきたかなという内容。
アルバム『BADモード』
・Pitchfork アルバムレビュー10点中8点
・Popmatters アルバムレビュー10点中8点
・Slant Magazine「2022年のベストアルバム50」年間9位
・Pitchfork年間ベスト50
・Beats per minute年間ベスト50
・Pitchfork「2022年もっとも進歩的なポップミュージック」掲載
・GQ年間振り返り企画掲載
『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』
・Pitchfork「2022年のベストソング100」年間10位
・Slant Magazine「2022年のベストソング50」年間6位
・Resident Advisor「2022年のベストトラック」掲載
タイトルトラック『BADモード』
・NPR「2022年のベストソング100」年間32位
箇条書きにしてみるとこんな風。まぁ随分と多い。これだけ頻繁に目にすれば英語圏のファンもこの奇妙な(スワヒリ語で「なんくるないさー」を意味する“Hakuna Matata”みたいな!)Utada Hikaruという名前を少しは覚え始めてくれているのではないかな。
他にも同記事にはコーチェラでのアジア圏リスペクトやNetflixドラマ「First Love 初恋」などについても書かれていて2022年の総括的な一本になっている。やはり、今年の宇多田ヒカルの活躍をフォローするにはそのあたりは外せないやね。
1年前の時点ではこんな展開になっているとは私も全く予想していなくってな。「英語バージョンのミニアルバムが作れるくらいに英語曲が充実している」ことから、欧米での好評も少しはあるかと思っていたが、流石にPitchfork年間ベストテン入りだなんて、1年前に思い付いても「盛り過ぎだろ?」となってシリアスには受け取れなかったろう。コーチェラ出演に到っては88risingの一員でなんて全く発想もなかったしね。現実はこちらの想像を遙かに超えていった。
何より、Netflixドラマがこんなに話題になるなんてな! やはり感染症禍でサブスク入った人が結構居たってことなんだろうか。わからん。ここまで『First Love』がリバイバル・ヒットするだなんて、『Eternally -Drama Mix-』の時の無風っぷりとえらい違いだな。まぁ公式の入れ込み具合が全然違うけどさ。
ただ、過去の遺産に注目が集まった日本&アジアと、新曲に才覚を見出した欧米メディアとの間では、来年以降意識のズレや温度差が出てくるかもわからない。欧米での『BADモード』への好評価をどう日本とアジアに逆輸入していくかが今後の課題になりそうだね。