無意識日記々

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『王座になんて座ってらんねえ』回収終了っ

っとと、「不滅のあなたへ」第2シーズンについて全然触れずに来てしまった。昨夜放送の第18話「不死身の死」でボン王子の“2度目の死”が描かれ、これにて主題歌『PINK BLOOD』の

『王座になんて座ってらんねえ

 自分で選んだ椅子じゃなきゃダメ』

の歌詞部分が全回収となった。ボン王子の“1度目の死”だけでも回収は十分だったが、物語上はこの場面こそが「第2シーズンの主人公は実質ボン王子」であった意味を決定づけている為、この“二度の死”をもってと考えた方がいいかなと。昨夜の回でもしっかり彼の「王座に座る夢」のカットが挿入されていたしね。

不滅のあなたへ」はこのあと大団円に向けて拡げた風呂敷を瞬く間に畳みに掛かる。そういう意味では昨夜の回のラストシーンが「答」のようなものなのだが、第1シーズン全20話、第2シーズンここまで18話、合計38話を費やしてやっと第1話からこの物語を彩り続けてきた主題歌の歌詞がやっと回収され終わるというのも、いやはや気の長い話だわね。

でも今『PINK BLOOD』の歌詞を味わい直してみると、案外コレってこのあとアニメ化されないであろう原作の第二部にも結構合うような気がしてくるからちょっと怖い。ヒカルが仕事を受けた時点で原作どこまで進んでたっけ。…いやそれを問うのは野暮だったわね。『君に夢中』を提供した「最愛」も第3話だか4話だかまでしか把握していない中で書かれたというのに最終回を観終わってから『君に夢中』を聴いたらバッチリハマっていたのだから、クリエイター同士の化学反応を外野があれこれ詮索しても実にはならないだろうな。

そういう意味では、『君に夢中』のプロトタイプとでもいうべき『Rule(君に夢中)』にどこまでドラマ「最愛」の影を見るかというのは興味のあるところだ。既にドラマの台本が影響した歌詞だったのかどうか。

先週、

『 I never let you conquer me

  I let you rule』

の部分を仮に

『君に私を惚れさせる気はない

 ただ輝いていて欲しいだけ』

みたいに訳せるとするならばここの部分はまるで半生を費やして梨央と優に尽くした加瀬さんみたいだねなんて話をしたが、もしここがドラマとのタイアップが来る前に出来ていたりしたとしたらちょっとゾッとするわよね。『Flavor Of Life』なんかもそうだけど、ヒカルは既に手をつけている曲を後からタイアップに合わせて変えていく手法も取るので、その可能性はないわけでもない。英語歌詞というのも、仮歌で入れてみただけの歌詞という可能性を含ませてしまう。つまり、『Rule(君に夢中)』の歌詞はどの時点で書かれたのか見当もつかない。

勿論こうやって2023年に公開してるのだから元々のプロトタイプから更に一部改変されている、ということもあるだろう。だから何もわからないと言ってしまえばそれまでなんだけど、「最愛」の登場人物たちのその後が描かれていたりすると解釈するのもまたちょっと楽しかったり。自転車に乗って私の街まで迎えに来て、とかね。まーそこらへんは、リスナーが自由に想像で遊んでいい所なんじゃないでしょうかね。