無意識日記々

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四半世紀越しのQ&A

『BADモード』関連のプロモーションが落ち着いてきて関心は少しずつコンサートや新曲に移る時期。しかし四半世紀にならんとするキャリアを持つ音楽家ともなると新曲といっても様々なバリエーションが有り得る。

最近少しずつ目についてきているのが「過去の楽曲へのアンサーソング」だ。『誰にも言わない』は『Can You Keep A Secret ?』への、『キレイな人(Find Love)』は『Movin' on without you』への、それぞれ20年以上を経たアンサーソングとなっているのは御存知かと思われる。

それは年月を経た為或いは年齢を重ねた為に同じテーマでも感じ方や考え方に幅が出てきたというか一言で言えば大人になったから歌えることが増えてきたというか、それこそ例えば「シンデレラ・ストーリー」というモチーフに対する捉え方がどう変わったかというのは象徴的だわね。

宇多田ヒカル自身を「シンデレラ・ストーリー」の主役とみるのは少しばかり違和感を伴う。母親が藤圭子だからだ。庶民が王族に取り立てられる物語というより、王位の継承に近い。ただ、ほぼ全く実力のみでそれぞれに「日本市場最高記録」を打ち立てた物語は二代続けてのサクセス・ストーリーとも言えるのでシンデレラと言えなくもないというか。結構微妙な二人だなこの親子は。

そんなヒカルさんが『12時の鐘に怯えなくてもいい』と歌ってくれるのはパイセン時代ならではの頼もしさに溢れている。その視点でみたとき、次にアンサーソングが作られるのは昔のどの歌になるだろう?などとふと思い。

私はそろそろ『Another Chance』がイジられるんじゃないかと思うんだが。あの曲の独特のロマンティシズムは最近のヒカルさんにはあんまりないものでは? 『夢からさめた時に君がそこにいてくれたら何もいらない』とか『二人でいれるなら強くなる』といった歌詞は、いや既に『もしも願い叶うなら君の側で眠らせて』と『Beaitiful World』で答えてくれてるとも思えるけれども、直近の『キレイな人(Find Love)』で『最高なパートナーなら一人、いるじゃないここに』と歌ってる以上、もう全然違う切り口で夢からさめてくれるんじゃないかと思うのね。『12時の鐘』ってのは魔法が解ける合図なのだけど、それは「夢からさめる」合図という解釈も出来るしな。ヒカルさんはてっぺん越しても夜中の3時AMに朝の4時まで起きてたんだから…って最近はこどもも居るし早く寝てるか!?

という感じで『Another Chance』のアンサーソングなんかを今後は期待したいのだけど、すぐ隣に『夢から覚めた後にまた眠りたいよ』っていうやる気があるんだかないんだかよくわからない『はやとちり』の歌詞が浮かんできていやこの皮肉っぽい感じも今歌ったら大分違いそうだよねぇぇ、ってなってます。ヒカルさんの眠ったり夢見たりの歌詞はどれも興味深いからねぇ。何れにせよアンサーソングシリーズ、今後もどんどん取り組んでくれるとオールド・ファンが喜びますよっ!