無意識日記々

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「キングダム」「キングダム2」観てみた。

まずはという事で今回の新曲『Gold ~また逢う日まで~』のタイアップの相手となった「キングダム 運命の炎」の前々作&前作である「キングダム」「キングダム2 遙かなる大地へ」を観てみた。それぞれの主題歌、エンディング・テーマ曲を担当したのはONE OK ROCKMr.Childrenだったのだが結論から言ってしまえば、

「この映画シリーズ、主題歌要らないのでは?」

という感じでして。あーこれ宇多田さんも別に内容とのシンクロがどうのとか気にしなくていいやつじゃん、と。

映画自体はトレイラーで見せてくれるスケールの大きな中国の戦国時代物という第一印象を全く裏切らない娯楽大作で文句のつけようのない出来。なのでそういう意味では何の心配もない。2作合わせると興行収入百億円、実写邦画では年間1位など、数字的にも凄いのでそこは物足りなさなど微塵もないのだけど、それだけにそのスタッフロールでJ-popが流れるのは蛇足というか。ワンオクもミスチルもいい曲提供してくれてんだけどね。「Wasted Nights」と「生きろ」ね。

ただ、この映画2作、とにかく劇伴音楽のクォリティが高くてですね、映画全体のムードを決定づけているのですよ。特に「2」の方は終始合戦の場面なのでダイナミズムの為には不可欠でな。その「ハリウッド映画みたい」な音楽に耳を慣らされてその世界観に没頭してる終局時に現代人の言語感覚で歌を歌われると妙に醒めちゃうといいますか。映画館で観てる時だったら上手い具合に現実に戻してくれる曲、って捉えられなくもないが。

要するに、宇多田ヒカルといえば「ラスト・フレンズ」に対する『Prisoner Of Love』や、「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」に対する『One Last Kiss』のように、異常なまでのタイアップ相手とのシンクロニシティを見せつけるものだというのが先入観というか期待感として先にあってしまうので、「どうやら今回はそういうのじゃないっぽい」というつもりでいた方がよさそうだなと。勿論、「運命の炎」のストーリー展開によってはその限りではないかもしれませんが、今のところ「1」「2」を観た時点では、「映画側とミュージシャン側、双方にとっていい宣伝になる」という以上のタイアップではなさそう、というのが既定路線になりそう。あたし今回までこの「キングダム」知らなかったからわかってなかったけども。よく知ってた人にとっては周知のこと書いちゃったかもわかりません。

でも、その分、単なる「宇多田ヒカルの新曲」としての自由度は高いかもしれないので、タイアップ相手は今回特に気にせずに、シンプルにヒカルの新曲を待つという心境でいけそうで、それはなかなかに好材料なのではないでしょうか。win-winの関係性というのも、たまには味わって参りましょうぞぃ。