無意識日記々

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幸福追求権

おおう、6月14日は『ULTRA BLUE』発売記念日か。関係ないけどTwitterは当初ハッシュタグに全角文字が使えなくて苦肉の策で私が設定した無意識日記のハッシュタグが #i_614929 だったな。まさに文字通り929の策でしたとさ…。

…いやそれはいいんだ。17年前の同作の収録曲で幸福関連の歌詞が扱われた曲は次の3つ、でいいのかな。

『幸せとか不幸だとか 基本的に間違ったコンセプト』【日曜の朝】

『誰よりも幸せであってほしい』【Making Love】

『あなたの幸せ願うほど わがままが増えてくよ』【誰かの願いが叶うころ

なんといっても強烈なのが『日曜の朝』。みんな幸福追求に日々汲々としているのに、日本国憲法にも幸福追求権として触れられているかなり普遍的な概念を『間違ったコンセプト』と断じてしまうこのインパクト、曲調のお陰でショッキングではない点もヒカルの巧みな面を示す所ではありますが。

『ヒカルパイセンに聞け!』でも「今まで作った歌で、一番好きな歌と歌詞のフレーズはなんですか。」という質問に対してこの一節を挙げる程のお気に入り。発売から10年以上経った時点での回答だからねこれね。

https://sp.universal-music.co.jp/utadahikaru/paisen/

だがここの部分、「何がどう間違ってるか」を説明するのがやたら難しい。上記の通り憲法にすら載せたくなるほど普遍的概念であって、普段の私達の生活の中でも行動の規範の基盤として揺るぎなく存在しているのが「幸福」なのだからそれを間違っていると看破するのはかなりアナーキー。ヒカルが気に入ってるのはそれを「波風立てずに」歌えたこともあるのかもしれない。論争とか好まないからねヒカルパイセンは。そっと邪魔にならないカタチでするすると入り込んでいくのが得意なのよ、多分。

で目下の問題は「果たして2023年現在でも同じ心境なのかどうか」、だ。特に子育てを通じて感じることなどは人生観に影響を与えるだろうからね。そこに含みを持たせてるのが

『今の私が思う幸福とはなにかの歌ができました。ぜひ大音量で』

の『今の私』の部分なんだよね。もしかしたら、『Gold ~また逢う日まで~』の全編を聴けば、この『日曜の朝』に対するアンサーみたいなものが含まれているかもしれない。近年は『Can You Keep A Sectet?』に対する『誰にも言わない』や『Movin' on without you』に対する『キレイな人(Find Love』のように一部の歌詞にアンサーソング的な内容を託す事例も目立ってきてるからさ。そこらへんも予想しつつみていきたいかなと思います。