無意識日記々

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NYショウケースギグの商品化について:令和版

前に「UTADAの周年記念盤にはNYショウケースギグの映像をつけてほしい」旨のコメントを貰った。話が長くなりそうなので本文で語ろう。

NYショウケースギグとは、2005年2月23日にニューヨークのスカイライト・スタジオで行われた、招待者限定のお披露目コンサートのことである。フルサイズではない、7曲程度のパフォーマンスだったようだが、この時に演奏された『Hotel Lobby』が再び『Hikaru Utada Live Sessions from Air Studios 2022』で歌われるまでには17年近くが掛かっていて、つまり、それはそれは貴重な舞台だった訳。日本のリスナーも20名程度?がレコード会社によって抽選されて赴いている、筈だ。

まぁそんな、体験者の極めて少ない、しかもヒカル自身が

『いいライブができたと思う。来てくれた人たちの反応もすごく良くて、今までで一番、自分で不満でないパフォーマンス』

https://www.utadahikaru.jp/from-hikki/index_77.html

と当時述べた節目となる一夜だったのだから「一目観たい!」となるのはそりゃそうだろう。極一部だが、その動画は出回っている。

https://twitter.com/hikkicom/status/1231592045837455360

これのフルサイズの映像が手に入ればファンなら大歓喜間違いなしなのだが、これまで私は「商品化は難しい」と言い続けてきた。それは、映像の撮影と録音が、あクマで記録用でしかなく、正規の商品としてリリースできるクォリティではなさそうだったからである。

だが、昨今少し状況が変わってきた。ビッグデータを最大限活用した学習機構によって(AIによって、ですかね)、「アップコンバート」の技術が洒落にならないレベルになってきているからだ。昔のアップコンバートといえば「あぁちょっと音が聴きやすくなったかな」という程度だったが、最近の技術だと白黒映像をまるでさっきそこらへんで撮影してきたかのようなクォリティに変貌を遂げさせる事が出来るようになっている。

ここまでくるとフェイク映像との境界線を疑いたくなるほどなのだが、この手の技術にかかれば、そのNYショウケースギグの粗い映像も生まれ変われるのでは?という期待が持ててきた。

それでも、撮影アングル自体がワンカメラで素人っぽい、という点はどうしようもない…と、これまた今までなら言えていたかもしれないが、今後はそこもわからない。昨今の技術にかかれば平面の写真から立体モデルを起こす事が可能になっているからだ。これを二次元の映像に適用できるようになったら、カメラアングルなどの問題まで解決されるかもしれない。

よって、最近は冒頭の意見に対する見解も変わってきた。

「NYショウケースギグの映像は、そのうち商品化されるかもしれない」

と。今すぐとはいかなくても、将来は希望が持てる。ほんに、技術の進歩って凄まじいわね。