もう一昨日の話だけど、「君が心をくれたから」第3話もしっかり観たよ。あたしこれ観るの苦痛じゃないわ。楽しいというには物語が悲しすぎるけど、楽しんで1時間過ごしてますですよ。
今回は少し早めに「何色でもない花』が流れたなと思ったら、最終盤で今度はそのインスト・バージョンが流れたぞ。うぅむ、小出しながら新しいネタがここで来たか。ついつい嬉しくなってしまって番組のサントラを検索してみたけれど、未だ収録楽曲は記載されていないなどこにも? 全26曲約76分収録らしいけど…。単なる偶然だが曲数が『SCIENCE FICTION』と同じだね。
商品番号がESCLだから、おや、これはエピックソニーなんでないの? だったらこの『何色でもない花』のインスト・バージョン、滞りなくサントラに収録されているかもしれないわね。2月21日発売という事なので要チェックや。本曲の方は2月12日発売だから先行するし、なんなら『Gold〜』EPみたいに『何色でもない花(Instrumental)』が一緒に配信されるもしれないけれど、この劇中で流れたインストはそれとはまた別の音源だからね。
主旋律が楽器によって奏でられていると、聞こえてくる楽想の中でメロディーの役割と歌唱力の役割を労せずして分離して認識する事が出来るので、それがまず嬉しい。どんなメロディーも、ヒカルが歌うと底上げされちゃうからね。
ヒカルの歌唱力の威力をより味わうには、少し捻っているけれど控えめな存在感のメロディーの曲を選ぶといい。『ヒカルの5』のインターミッションで披露された『サングラス』なんかは、それにあたる。英語曲だと、そうね、『Let Me Give You My Love』なんかも、いいかもしれない。
果たして『何色でもない花』はどうなんだろうなとインスト・バージョンに耳を傾けながら思いを馳せた。ヒカルの歌唱力が際立つ曲になっているのか、それとも聴き手にメロディーを深く刻印するタイプなのか。その素直なメロディー運びは『Stay Gold』や『君に夢中』のようでもあるし、垣間見える素朴さは確かに『人魚』も彷彿とさせる。それでいて切ない歌い方が歌の描く景色の彩りを決めてくれる様子は『残り香』のようでもあり。
毎度言っている通り、新しい曲の曲調を表現する際に過去曲を3曲以上持ち出してこないといけなくなった時、それは新曲が今までの焼き直しではない新たに独自な個性を開拓した証となる。「自立とは、ちょっとずつたくさん依存する事」というのと同じ考え方だね。とすると、『何色でもない花』も、2月12日を過ぎればオリジナルな楽曲として、『何色でもない花』風の一曲として、認知されるようになるだろう。だからそれまでの僅かな間、この曲を部分的にしか知らない間にしか味わえないもどかしさやよそよそしさを、今のうちに存分に堪能しておきたい。新曲にリアルタイムで出会える醍醐味の、ひとつだねこれはね。あとで出来ることは後回しにして、今は今にしか出来ないことを、していようさね。