"パターンに陥った手法"を駆使するのはPopsの鉄則だ。幾ら質が高くとも聴衆は聴いて理解できない、安心できないものは公に評価しないからだ。手法が手垢に塗れて初めて、友達が読み古した漫画本や着慣れたパジャマの様に親しめる。何か革新的なサウンドを編み出して同業者の尊敬を得ようとするなら、Popsの場合ソレを楽曲の目立たない部分に隠し込む(斯く仕込む)事になる。苦労の結晶は、而して"地味な発明"と控えめに形容されるのだが然し恐らく"識者"からの好評価は聴衆に安心して聴いて貰える一助になるだろうから、Popsの構造としてとてもよく出来ている。