無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

こういう孤独

しみじみとSC2の新曲5曲の素晴らしさを改めて噛み締める。言葉を届ける強さに満ちた嵐の女神、日本語ハードロックソングの最高峰のひとつShow Me Love (Not A Dream)、和製ポップソングの終着点Goodbye Happiness、発想のオリジナリティが臨界点を超えている愛のアンセム、そしてバラードのお手本そのものといえるCan't Wait 'Till Christmasと、現時点で日本語ロック&ポップスでこれを上回るバランスと高品質は存在しないと言い切ってしまえる作品群だ。フォーク、ロック、ダンス、ケルトシャンソン、ジャズ/フュージョンなどなどあらゆる要素を含みながら―それ自体は珍しい事ではない―、どの要素の達人たちにきいても唸ってしまう質の高さ―これがほぼ有り得ないのだ―を全方位に渡って維持している奇跡。いや努力なんだけど。なんといったらいいのか、ダウンタウンが出てきた時松本人志が「俺達の通ったあとは焼け野原しか残らない」と言っていたが、何かそれに近い、誰もがこのあとどうすりゃいいのというレベルに…とい
うのが本来の現実の筈なのだ。なのだが、光はちょっと行き過ぎてしまっている為、今やその溜め息すら誰も吐かない。15でデビューした当時から桑田佳祐から本物扱いされるわ坂本龍一からは「全部自分で作ってるならね」と皮肉を言われるわ(あれこれいつの発言だっけ?)で完全に別格扱いでそこから更に12年分全く手を抜かずに成長してきてしまったもんだから別格が別次元に、別次元が異次元になってしまった感じだ。もう宇多田ヒカルというブランドは宇宙のどこかからかインスタント且つコンスタントに奇跡を運んでくる究極の運び屋虹色バスみたいに思われている。何度も書いてきた気がするが、ライバルが欲しい。元々光が他人と勝負するより自分に負けたくない性格なので仮にライバルといえる実力の持ち主が現れても相手にしないかもしれないが、せめて新曲を出すたびに光に『その手があったか。先を越された。悔しい。』といわしめるような天才が出てきてくれないか。可能性があるとすれば、光の音楽を聞いて育った世代になるが、自分で自分
のライバルを育てるとか何の神話か漫画の展開かと思ってしまう。うーん、こういうのも孤独のひとつだよねぇ…。