無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

※福島のAチャンは一応フィクションです

毎日原発の話がトップニュースになっていて、少々ウンザリしている。水位が上がった下がったときいてもこちらはなんもしようがあらへん。そんなことより風評被害防止放送に時間を割いてくれと思う。のだがメディアは逆の方向に動いているようだ。

勿論彼らもプロなので、どのニュースをどこに持ってきてどれぐらいの時間を使うかについてもちゃんとした理由があるのだろう。想像するに、視聴者聴取者が今興味があることを優先しているんだろうが、広告収入モデルの企業ならともかく(以下略)。

兎に角、今福島で起こっていることはとても福島ローカルな話だ。現地の人たちにとってはまさに死活問題だが、その理由の大半は過剰な報道による風評被害だ。報道の扱いが過大だからみんな無駄に騒ぐ。福島に済むAちゃんが今日インフルエンザで寝込んでいることを全国ネットで放送するか? Aちゃんが苦しんでいるのは可愛そうだし対処もしなくてはならないし、またインフルエンザはいつ誰の身に起こるともしれないし伝染するかもしれないからこれは全国民的な関心事たりえるので、ってんで刻一刻変化するAちゃんの容態を毎日ニュースで延々放送するのか? 大事なのはインフルエンザ自体への知識と現在の状況の情報でありAちゃん個人の話はするべきではない。ニュースで流すんなら、為替や株価、天気予報のように各地での放射線量の値でも流しておけばよい。それでも無為に不安を煽るんだろうなぁ。

宇多田ヒカルも、過去報道等による"風評被害"に曝されてきた被害者のひとりだ。いや、最も被害を受けてきたうちのひとりというべきか? 根も歯もない噂話を、たとえ当人たちが呆れながらでもされることはかなりの苦痛であっただろう。情報の真偽など無関係に、ただそうやって私生活の話をされてると思うだけでぞっとする思いだ。それを有名税だと指摘する声もあるし、実際熱愛報道でドラマの宣伝をしたりもしてはいるが、だからといってそれが許容されるという論理はヘンだ。情報の真偽以前に、そうやって騒ぎ立てること自体に批判の目を向けて欲しい。福島で寝ているAちゃんはそっとしておいてあげようよ。

今の光は、そういった行き過ぎにも対処できるようになっており―エキスパートといっていいだろうな―昔のようにただナイーブに傷つくということも少ないだろうが、だからといっていい気分がするわけでもないだろう。人間活動中、どれだけ報道が自粛してくれるか、うっすらほんのり期待したい気持ちである。