無意識日記々

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消えた二十歳のI Love You

今朝急に、「BLUEのI Love youだ」と思ったので昔話を。

2004年3月リリースの尾崎豊トリビュート2枚BLUE&GREENのうちヒカルはBLUEに"I Love You"を提供している。確か経緯は、一度レコーディングしようとスタジオに入ったものの結局2000年のボヘミアンサマーでのヴォーカルテイクを採用する事にした、という風な感じだったと思う。

直接ヒカルが語っていた記憶がないのだが、どこかで読んだ解説によると、尾崎が17歳の時に録音したI Love Youを、これまたボヘサマ当時17歳のヒカルが歌ったテイクという事で、トリビュート盤制作時20歳だったヒカルは、その年齢の時期ならではのsensitivity...いやsensibilityって言った方がいいのかな、兎に角10代特有の鋭敏な感覚が表現されている事を重視したんだとか。確かに、人妻になっていた20歳のヒカルならこうは歌わなかった、歌えなかったと思わせる、触れたら壊れるような、壊し返されるような痛みを伴った切情がそれでも優しく歌い上げられている。

2003年の秋だったか、何を思いついたのか私はえらい長文をMail to Hikkiした事がある。10000字は優に超えていたと思うが、それが総て"如何にボヘサマのI Love Youが素晴らしかったか"を訴える内容だったのだから呆れたものだ。そのタイミングではまだ尾崎トリビュート盤の情報は入ってきてなかったように思うし、何のキッカケもなかった中で書いたものだった。当時はいちファンの嫌がらせじみた狂言に耳を傾けて貰えるだろうかと懐疑的だったが、今振り返るとそれだけ熱弁を振るわれたら当時の判断に幾らかの影響は与えたのかもしれないなぁ、と思うと同時に、もしそうだとすれば当時20歳のヒカルに新しくI Love Youのテイクを録音させる気を失わせたという事でもあるので、冷静に捉えてみればヒカルの新音源を一個損したのだ、ともいえる。もったいない事をしたもんだ。あクマでもしそうだとすれば、だが。しかしお陰でボヘサマのヴァージョンを歓声なしのシンプルなミックスでCDで聴けるようになった、という事で
もあるので、まぁ半々かな…。