無意識日記々

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予め予測しておく事の難しさの話

公務員の退職金問題というのがメディアを賑わせていて、その話自体には詳しくないので特に感想もないのだが、やたらに「事前に容易に予測できた筈なのに」と報じる側が繰り返すのをきいて思わず「素人か!」と愚痴ってしまった。やれやれ。

予測は、事後に出来たか出来なかったかを論じても仕方がない。実際に予測行動を取ったか取っていなかったか、予測していたかしていなかったかについてしか論じる事が出来ない。何故なら、如何に論理的な必然性のある推論と予測であっても、"実際に"その議論が存在する事に気がつくのが容易であるか否かについてはほぼ全く関係がない。実際に気がつけるかどうかが予測の難易度を測るのであって、その議論自体の難易度の話は二の次である。そういう一連の事象を指して"コロンブスの卵"と言うんだが、まぁなかなか浸透していない。その価値がわからない事に加え、エピソードとしてわかりにくいというのもあるんだがまぁそれはさておき。

今回の報道に関していえば、そんなに予測が容易であったのなら実際に退職者が出る前にこの報道規模で騒ぎ立てておけばよかったのだ。それをしなかった報道側が「なんで事前に予測できなかったの?」と皮肉られても仕方ない。まぁいずれにせよこういう話は泥仕合なのでもういいや。

大事なのは他山の石とすることか。当欄も、事後からみれば容易に予測できたであろう案件を昨年も悉く取りこぼしてきた。実際にはEVAQのテーマソングは新曲だったがBeautiful Worldの新バージョンが来るだろうと予測を立てて話を進めていたし、その新曲がDVDシングルとして発売されるであろう可能性については言及すら為されなかった。発売がDVDシングル"のみ"となった点については何をか況や、である。

また、プロフィールに近影ではなく貞本絵を使ってくるというアイデアも、毛の先程も思いつかなかった。一体何の為にこのペースで更新しているんだか。予測できる機会など幾らでもあった筈なのに議論の端緒すら掴めなかった。事後から考えれば「どうして気が付かなかったのだろう、明らかだったはずなのに」とついつい思ってしまいがちだが、それは事後に眺めているから、に過ぎない。事後に簡単な事でも事前には難しい。事後からみて容易であるという事実は、参考にはすれど捉え方を間違うとまた同じ過ちを、いやもっと酷い過ちを繰り返すだけだ。肝に銘じて今後も予測を色々立てていく事にする。