無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

端々に滲む自慢話臭が鬱陶しいッ!

アルバムとしてUtadaの2作品、どちらが好きかと問われれば「EXODUS」と答えるのだが、現在聴く頻度が多いのは実は「This Is The One」の方だったりする。

理由は、前も言ったように曲が短い事とそれに伴ってアルバム自体も短いから空き時間によりハメ易い、というのがあるのだが、どうやらもうひとつ、他にも理由があるようだ。それは、楽曲に対する親しみである。

TiTOの曲は、大半がLIVEで聴いた事がある。これが大きい。スタジオバージョンを聴いていてもいつの間にか無意識下でLIVEの思い出と楽曲をリンクさせてしまっているらしい。その為、曲を聴いていてもそれを光が歌っている様子を想像し易い。それが何となく、曲との距離を縮め、愛着を増している気がする。

つまり、そうだな、よく、昔のヒット曲を聴くと当時の事をありありと思い出す、という。部活に一生懸命だったな、とかあんな人と付き合ってたな、とかその時住んでいた部屋であるとか、曲の思い出は人それぞれ、様々である。で、私にとって、TiTOの曲を聴いた時に心に去来するいちばんの思い出が、その曲をLIVEで聴いた事なのだ。曲を聴いて思い出すのが部活でも恋人でも部屋でもなく、その曲を(直に)聴いた事自体であるなんて、なんというか―幸せな事だ。

だから、例えばHotel Lobbyを聴いて頭に浮かぶのは歌詞の世界の主人公、南国のコールガールか誰かだったりするのだが、This Oneを聴いて頭に浮かぶのは第一に光の歌う姿である。特にThis Oneはアルバムでの歌唱を完璧に再現出来ていた為、CDの音と私の思い出がシンクロし易いのだ。いや〜素晴らしいパフォーマンスだったな今思い返してみても。


なので、かどうかはわからないが、もしここの読者でTiTOの曲にピンと来なかった人が居るのなら、逆に今度リリースされる映像作品を観てみて欲しい。時に艶やかにときに激しく、時に笑顔で時には苦悶の表情で歌う光の姿を観ながら歌を聴いてみて欲しい。他のLIVEDVD作品と違ってステージが小さい為、カメラは殆ど光をアップで映し続ける以外なかったと思われる。「ここまで宇多田ヒカルのパフォーマンスが身近に感じられるなんて」という感覚は、どうだろう、リリースされた作品の中ではアンプラグドやイケイケに匹敵するのではないか。勿論実際に目撃するのに越した事はないが、映像でもその魅力は伝わる筈である。御購入を迷っている方は、是非御一考願いたい。