無意識日記々

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FL15全貌発表。

――あ、あの、ちょっと待ってクーダサーイ! 情報量多過ぎて追い付けない。

そりゃあ15000円(+3月と4月で異なる消費税)も取るんだからこれ位はやって貰わないと…と思ってたけど、いざこうやって目に入ってしまうと目移りして目移りしてもう。「なんでも買っていいよ」と言われておもちゃ屋に連れてこられたこどもみたいな気分。いやもうどこから話の手をつけたらいいのやら。

どうにも何について語り始めても消化不良になりそうなので一点だけ。ヒカルがこうやって正式にDemo Versionをまとめて大量に発表するのは初めての事だが、これは実に画期的だ。というのも、ヒカルの性格上、「出来上がる前の段階の作品」の姿を人に見せるのは嫌い、或いは苦手な筈だからだ。もしかしたらポリシーかもしれない。彼女はどんな曲であれ中途半端な出来になる事を極端に嫌っている。一言で言えば、「まぁこんなもんかな」と"妥協"をする事を全くしないのだ。中には"Blow My Whistle"のように、出来上がりに不満を持つ例もあるが、それは大概自分ではどうしようもなかった外部的要因によるものである。兎に角、人の目と耳に晒すからには最高のものに仕上げる。それがこの15年だった。

それが、一体どういう心境の変化なのだろう。こうやって、沢山のDemo Versionを聴かせてもいい、となったのは。正直、わからない。もしかしたら、上記の話は私の勘違いであって、ヒカルはDemoを人に聴かせる事に大して抵抗がなかったのかもしれないし、或いはただ単に発表する機会が今までなかっただけなのかもしれない。

ヒカルの実際の心の動きはどうであれ、目に見えている変化は「Demo Versionを発表する事になった」という今の状況である。無意識日記みたいなものを書いている人間にとって、宇多田ヒカルの楽曲の制作途上を知る事が出来るのは、言わばCompletely Naked な Utada Hikaruを見せて貰う事よりExcitingかもしれない。いや、それは言い過ぎだな。裸の方がいいや。

それ位言いたくなる位、私にとっては途轍もなく興味をそそられる内容である。以前、Passionの没歌詞を発表してくれた時も(今思えば非常に稀有な機会であった)自分の目がギラつくのを感じたが、今回はそれ以上かもしれない。いや、勿論1stアルバムの時の制作行程は、ヒカルがまだまだ未熟な事もあって多分キャリア上では"いちばんつまらない"ものである気がするが、それでもやっぱり興奮せざるを得ない。何だか村上ちえちゃんになった気分である。心ゆくまでガン見&吟味してやるぜ。