無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

take off hard

台風凄いのね。該当地域の皆さんはくれぐれもお気をつけを。当面関係無い地域の方々も気象情報を注視の事。

ヒカルが想定しているリスナーが、熱心な音楽ファンでない事が問題の要点だ。「その人(たち)」を信奉するタイプのファンはそのアイドルを応援する為にCDを買うだろうし、各ジャンルの熱心なファンは高音質を求めてCDを買うだろう。これらの売上は言う程落ちていない―といっても15年前と較べれば半減しているが。

いや、"普通の一般人"(という謎の分類)が買うCDの数量は、誇張無しに10分の1以下だろう。市場がまるごと無くなってしまった。私は個人的にはそれで困る事はないのだけど、ターゲットがそこである宇多田ヒカルブランドにとっては大きな問題だ。

ターゲットをそこに定めている、というのは彼女の場合少し違う。どこにも定めていない結果として最大多数派である"一般人"が浮き上がってくるのである。単純に数の話だ。そしてヒカルは数々の数の記録を持っている。

実際、熱心な音楽ファンの中には、嘗て"J-POP"として括られていた事でハナから宇多田を聴こうとしない、そもそも聴く候補として名前があがらない、という"食わず嫌い"が結構多い。体質の問題と言ってしまえばそれまでだが、聴いて貰えればなぁと思う事もなくはない。しかし現実として、触れる機会がないのだろう。

売上を語ろうにもそもそも市場がない。本来ならば宇多田ブランドにはその市場自体を開拓するポテンシャルを期待したいのだが、今のヒカルの体力では無理だろう。比喩的な意味と非比喩的な意味での両方でだ。忘れ去られない間隔でのリリース・ペースや間断無い全国ツアーなどは想像が出来ない。月1のラジオ番組すら12ヶ月で3回飛ばしたのだ。1回は仕方無いだろう、と言って貰えるかもしれないとはいえ。ちょっと、"市場を引っ張る"みたいな姿は想像出来ない。

本来ならそういう人が若い中から現れて欲しいところなのだ。15年前のヒカルがそうであったように。ただ、ヒカルはちょっと規格外過ぎるので、比較するのは酷だろう。

結局は、CDや着うたのような"新しいハード"の登場を待つより他にないのかもしれない。そこに皆が群がったところで"試しに何か買ってみるか"という時にヒカルが選ばれる確率は高い。ただ今はそういうハードは見当たらない。そこをどう嗅ぎ当てるか。梶さん何か考えてるかな…?