無意識日記々

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FINAL DISTANCEの季節

FINAL DISTANCEの季節だなぁ、と梅雨明けの日本に思う。この曲のもつストーリーは他に類を見ない。テレビ・プロモーションを行わなかった事で、当初はDISTANCEの別バージョン、位に思われていたかもしれない。そもそも、リリース自体知られていなかったかもしれない。シングルの連続1位が途切れたのもこの曲だし。それもこれも、Deep Riverアルバムに収録される事で幾らかは回収されたように感じられるけれども。

MTV Unpluggedでの歌唱が印象的だった。ひとつの歌をこんなに大切にして歌えるのかと感銘を受けた。年齢的なものや、当時のプライベートの状況がどれほど影響していたか、Dedicationに込めた思いの深さも大きかっただろう、あらゆる要素が、この曲を特別なものとしている。

この曲に限らず、どの曲もOnly Oneで特別なものだ。FINAL DISTANCEの場合、その神聖性に焦点が当たる。あらたまった、おごそかな雰囲気。楽曲全体が纏う儀式的要素。例えばWINGSを歌うのが普段着なら、FINAL DISTANCEを歌うのは正装だろう。Unpluggedはラフな格好だったけれども。例えば結婚式によく似合う。儀式の瞬間に立ち会う。その感覚があるかないか。

今後も、LIVEでDISTANCEとFINAL DISTANCEのどちらを歌うのかが問題になるだろう。Passionの場合は、after the battleを取り込みOpening Versionを組み入れSanctuaryとフュージョンをし、という風にどんどんと進化しているが、DISTANCEとFINAL DISTANCEの場合そうもいかない。リズムの鼓動が違う。Passionの場合、after the battleでもそこに息づく呼吸は同じであるから、くっつけたり混ぜたり出来る。しかし、DISTANCEは骨格が違う。リズムが違う。同じ音の運びでもこれだけ別の曲になる。これを、どうやってLIVEで活かしていくか。ツアー毎に変えるか、公演ごとに変えるか。これだけストックが出来るとひとつの公演で両方披露するのは難しい。でも、ツアーで日替わりだったら何度も行きたくなるなぁ。映像化の時悩ましいけど。できれば、でも、また弦楽器隊と共に歌うFINAL DISTNANCEが聴いてみたいかな。いつになることやら。