無意識日記々

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ジュリー=沢田研二のことね

件のジュリーの騒動は未だに記事になっているようで。相変わらず外野の声ばかりが喧伝されてて当事者であるファンの皆さんの声は自分から検索しないとなかなか出てこないのだけど。昔のWebに較べてノイズ除去は格段に煩わしくなってるな。どれをノイズと見做すかは常に相対的ではあるのだが。

今回の件で我々が思い出すのは2000年8月1日のアスティ徳島での“事件”だろう。現場に居たわけではないので実際の所は知らないが当時の記事によると会場に客が入った状態で舞台上からその日のヒカルの公演のキャンセルを告げられたらしく、そこだけ見れば数時間前に発表した今回のジュリーよりも更に悪質だ。

しかし、当時のファンはそれに憤ることなど全くなくHikkiの体調を案じそれなりに静かに会場を後にしたらしい。結局同年8月29日に振替公演が実現したが払い戻しは僅か7件、寄せられたクレームも「徳島のファンをバカにするな!」の1通だけだったらしい。当日ドタキャンでもこんな感じなのだ。

ジュリーとの違いはどこから来たのか? 当然それは「説明された理由の違い」だ。ヒカルは「急病」で、ジュリーは「客の入り」だった。18年前は皆ヒカルの身を案じ、今回のは皆ジュリーの傲慢を責めた。皆といっても主に外野の皆さんだが。

でも、冷静に考えて、「説明された理由」ってそんなに重要か? 皆公演を観られなかった事に怒ってるんじゃないの? 「説明された理由」に対して怒ってるのなら、今後気をつけた方がいいかもしれない。

再び冷静に考えよう。例えば、18年前のヒカルはそうではなかったが、例えば、だ、主演歌手が二日酔いで頭痛のまま遅刻してやってきてとても使いものにならなくても主催者発表で「急病の為」と言っておけばそれで皆心配して帰ってくれるのだ。例えばの話ね。完全に自己体調管理上の失態でもそれでなんとかなる。だな今回ジュリーは何故かそれをしなかった。この点はちゃんと考えておかねばならない。彼は正直に理由を告げ「自分の実力不足」と謝罪した。最初から「急病の為」とでも言って嘘を吐いておけばこんな騒動にはならなかったのだ。

当日キャンセルに憤るのは自由だが、それが「当日公演を観られなかった」からではなく「発表された理由」のせいなのだとしたら、一度よく情報を整理してみた方がいいのかもしれない。誰が本当に誠実な態度をとっているのか。それを見誤ると貴方の人生に禍根を残すことになるかもよ。