無意識日記々

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チャンネル=スピーカー

映画「パラレルワールド・ラブストーリー」のエンディングで『嫉妬されるべき人生』が流れるわけだけど、そのサウンドが気になったまま週明け。

普通に我々が普段音楽を聴いている時は左右の2チャンネル。左右から同じ音が出る事で真ん中からヴォーカルが聞こえる訳だ。一方、昨今の映画館は左右、左右前方、そして真ん中と真ん中低音の5.1チャンネルが基本になっている。

2チャンネルの弱点はパブリックアドレスに向いていないことだ。ええっとつまり、観客というのは一ヶ所にいるのではなく当然観客席に従って前後左右に広がっている訳で、席の位置によって聞こえ方が違ってきてしまう。特に左右端に寄ると音はより左右に偏る。音像全体を捉えるのが難しくなる。真ん中の席に座らなくちゃいけない。

これがま5.1チャンネルだと真ん中で鳴らしたい音は真ん中のスピーカーから出せばいいのでシンプルで楽だ。どの席に居ても真ん中から聞こえてくるようになってメデタシメデタシ。

で。私ゃ映画館ではやや向かって左側に座ってたんだけど、スタジオバージョンでは当然ながら(とはいうものの『Play A Love Song』みたいに左右に散らす場合もあるんだけど)真ん中定位である筈のメインヴォーカルラインが普通に真ん中から聞こえてきた気がしたのだ。あれぇ? 左寄りに座ってたらより左からメインヴォーカルが聞こえてくる筈なのにおかしいな、と。

楽器陣には違和感がない。恐らくスタジオバージョンと同じトラックが2チャンネルのまま使われていた筈だ。バックコーラスも然り。真ん中のメインヴォーカルだけが浮き上がって聞こえてきた…のよ。

理由を考えてみる。

私の錯覚。これがいちばん可能性が高い。普段と異なるシチュエーションとセッティングで聴けば聞こえ方も変わる。外で食うカップヌードルいつもより三割増しで美味しい説である。映画館で『嫉妬されるべき人生』を聴けるという昂揚感で音の出所を錯覚した。如何にもありそうな話だ。

それがいちばんありえる。で、もうひとつの(多分無い)可能性がリミックスだ。映画館の5.1チャンネルに合わせて『嫉妬されるべき人生』のサウンドをミックスしなおした、という説ね。

でもこれはおかしい。手間もかかるだろうし、第一、そんなことしたら@hikki_staff が宣伝するんじゃない? 「エンディング・テーマでかかる『嫉妬されるべき人生』は映画館でしか聴けないオリジナル・ミックス! さぁあなたも劇場に足を運んで確かめてみよう!」って。動員に影響するし、アピールすると思うんだけど。なのでこのセンは余りない。

ただ、もうちょっと控え目な手法ならあるかもしれない。バックトラックはそのままで、メインヴォーカルだけ抜いたマイナスワンミックスを作ったパターン。要するに皆さんお馴染み(でもないか最近は)の“カラオケ・バージョン”だ。このカラオケは通常通りの2チャンネル。そこに真ん中のチャンネル単独でメインヴォーカルをミックスしなおして作ったトラックを映画のエンディングに流した、と。これなら殊更リミックスと騒ぎ立てるようなものでもなし、手間もそんなにかかっていない。カラオケバージョンなんて作り慣れてるだろうしな。その程度のマイナーな改変ならなくはない、かな。

普段映画館で映画を観る習慣がないので他のミュージシャンたちがどんなミックスで持ち歌提供してるかわかんないんだよねー。特に今回はありあわせの曲をただ渡しただけだし、そんなに音はいじれないと思うんだ。またもし機会があれば映画館に足を運んでみるかもしれないけどそれよりこれから観に行く人たちの感想をアテにしま方がいいかな?(笑) その節はよろしくお願いしますね皆さん。