嗚呼、本州で梅雨明けが始まってるのか。沖縄は先月だったけど。
ヒカルは冬生まれだからか夏が苦手で、サザンやTUBEのように夏を謳歌するイメージはないけれど、それなりに夏向けの歌もあるにはある。『プレイ・ボール』なんかもそうだけど、最近はやっぱり『ともだち』と『パクチーの唄』かなぁと。
エヴァの世界は元々は常夏設定だがヒカルの書いた『Beautiful World』は“青空を海の底から仰ぎ見るような”透明感のあるサウンドだった。ヒカルの夏のイメージは“涼しさ”なんだと思う。暑いのが苦手なので常に冷房の効いた部屋で過ごしてきたんじゃないかの。
『パクチーの唄』にはそのものズバリの『夏の庭でリサイタル始まるよ』という一節が出てくる。自分の世代にとってリサイタルというとジャイアンなので暑苦しいイメージしかないのだが『パクチーの唄』のそれは如何にも涼しげだ。昼間の暑気はどこへやら、夜も更けて心地よい微風が頬を撫でる中でギターの静かな音色を背景にボサノバの歌声が流れてくるような穏やかな夏の日の夜。あらまぁ素敵。ちょっとノーブル。
『ともだち』には夏を示唆する歌詞は出てこない(『墓場』は…いつでもいいよね)が、サウンドがそれまでになく涼しかった。『Fantome』がリリースされた当初、次のアルバムではこういうサウンドが増量されると踏んでいたが結果アルバム『初恋』そうでもなかった。ラッパは寧ろ減ったくらいだし、パーカッションもそんなにフィーチャーされてなかったし。でもお陰で『ともだち』の独自性&他と替えられなさは今でも褪せない。
さぁ夏が来る。ヒカルの歌で涼しくなろうぜ。