「SONGS OF TOKYO」でヒカルが白状した中で「これは気づいてなかったわ!」と思わされたのが、
・『BADモード』は楽曲後半で、前半に較べてBPMが1.5上がっている
という話だった。いや~迂闊だった!
BPMは「Beats Per Minute/ビート・パー・ミニッツ」の略で、要はひとつの楽曲の中で1分間にバスドラをどん!どん!と何回鳴らすかというテンポの速さの指標となる数値だ。大きいほどアップテンポ、小さいほどスローテンポな曲ですよ、と。
こういう(曲の途中でテンポが変わる)トラックは、1曲オンリーでリピートをした時に前半と後半のBPMの違いに気づくことがあるのだが、そういや何百回と聴いてるけど私『BADモード』を1曲リピートしたこと一度もなかったわ。いっつもアルバムの順番通りに聴くもんだから次はほぼ必ず『君に夢中』か『One Last Kiss (Live Version)』なんだったわな。
てことで大雑把に確認してみたら確かに前半のBPMは約128で、後半は約129だった。1.5という確証までは持てなかったが、確かに心持ち後半の方が速いわ。面白いことにこの割合はLSAS2022のライブ・バージョンでも全く一緒で、どちらのテイクも全く同じクリックトラックかメトロノーム…つまり機械でテンポを指定して(ヘッドホンからチッチッと音が聞こえたりするやつね)意図的にテンポを遷移させているってこった。スタジオバージョンもLSASバージョンも、演奏時間全く一緒だからな。(テレビ出演もね) なんて精微なんでしょ。
だが、これ、「後半の演奏の方が勢いがあって盛り上がるぞ」ということ自体は既に感じていたですよね。だって、サビのメロディが同じでもバックの演奏が変わっているんだもの。端的に、ギターのカッティング・リズムとドラムのシンバル・ワークにおいて演奏される音の数が増えている。ひとことで言えば、後半の演奏の方が慌ただしいのだ。正確ではないが、前半で
「チャッチャッ チャッチャッ チャッチャッ チャッチャッ
チーツク チーツク チーツク チーツク」
くらいだった演奏が後半では
「チャーチャチャ チャーチャチャ チャーチャチャ チャーチャチャ
テケツク テケツク テケツク テケツク」
みたいな感じに変わっている。なので、仮に例えBPMが(曲のテンポが)変わっていなかったとしても、後半の方が勢いのある演奏だったという感想をリスナーはもちがちにはなっていただろうな。
しかし、悔しいな。これはヒカルに言われるまでに指摘しておきたかった! 注意深く聴いていれば、いやさ1回でも1曲リピートしてたら気付けてたかもしれないなぁ。週に10回綴っててもまだまだ語り足りてないんですよこのアルバム『BADモード』に関しては! もっと精進していきたいわぁ(…大きく欠伸をしながら)。