無意識日記々

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前日のうちに祝っとこ

12月8日といえば、デビュー記念日のフラゲ日になるわけだが、過去24年間そこまでフィジカルのリリースが沢山あった訳でもない。そもそもデビューシングルの『Automatic / time will tell』を1998年12月8日に手に入れた人がどこまで居たのやら。宇多田ヒカルは決して鳴り物入りでデビューした訳ではなく、ここから1ヶ月ほどかけて徐々にラジオ・オンエアを獲得してランキングを上げていった訳だから。私も当時のことは知らない。

そんななので、今では12月8日は『あなた』という(比較的)新しいスタンダード・ナンバーの発売日ということで記憶され…てる、かな? ウィキペディアをみると「2018年度年間6位(Billboard Japan Download Songs)」って書いてあって、「え、そうなの?」ってなったわ。なるほど、次の年のランキングね。2018年を代表する楽曲の一つになっていったのか4~5年前は。星野源の「ドラえもん」より上となるとなるほどという感じだわ。

こういうところが強い。宇多田ヒカルといえば『Automatic』と言う大人は多いが、これは、勿論この曲がダブルミリオンの大ヒットも

─って現代は数千万から数億って数字がヒットの基準だから若い人はピンと来ないかもしれないけども─あるんだけど、デビューから半年間は地上波テレビでの露出が無かった為、ワイドショーで繰り返し流す映像が『Automatic』のプロモーション・ビデオくらいしかなかったせいってのもあったのよ。なのであの中腰ダンスが超絶ヘヴィ・ローテーションによって我々の世代に刷り込まれたのだった。

そういう特異な状況もあっての「衝撃のデビュー」だったんだけど、こうして20年前後経過してもその年を象徴するような楽曲を提供してくれているものだから、正直ファンとリスナーは「12月9日」と聞いてその衝撃のデビューを語るより「なんか新しい告知あるのかなっ!?」っていう未来への関心を語るケースの方が多いのではないかなと思う。勢い余ってデビュー記念日自体を祝い忘れるまであるかもしれない。それくらい、この四半世紀近くのキャリアをもつミュージシャンがリアルタイムのこれからの活動に期待を寄せられているというのは、希有だ。いや、希有だった、かな? 特に日本の女性シンガーというのは80年代はアイドルとして、90年代はプロデュースされる側として、00年代はまたアイドルとして、若い頃に歌を消費されてそこまで長い年月活動をすることが想定されていなかったりしたんだが、今は状況が変わってるもんね。同期のMISIA浜崎あゆみaiko椎名林檎、みんな元気に活動している。その中でもシングルヒットをリリースし続けてる宇多田ヒカルは最も象徴的な存在となっている。恐らく世間の(って誰)認識も、松任谷由実中島みゆきのように50年やってくれるだろうという期待をしているかと思われる。そう考えるとデビュー24周年なんてキャリアの半分にも達してない訳で、いやまだまだ元気に活動して貰わないとね。ってな。

……なんてことを今日書いてるのは、明日新情報で持ち切りになっててデビュー24周年記念日を祝ってる感じではなくなっているだろうと思ったからだけど、そう思えてるってのが何よりBlessingですわね。あー楽しみ。何の告知もなかったらどうしよう(笑)。もっかいデビュー記念日を祝いますかね。