無意識日記々

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「読者はどこまで知ってるか?」問題

先週金曜日の宇多田ナイトでは、有名曲に負けず劣らず『ともだち』や『2時間だけのバカンス』の人気が高かったのが印象的だった。基本的にゲイナイトなので、さもありなん。『ともだち』はノンケに恋するゲイの歌だし(各自好きに解釈すりゃいいけども)、『2時間だけのバカンス』は『クローゼット』という歌詞が「性的指向を隠していること」の意味として捉えられているから、自分たちの歌だという強い自覚があるのだろう。なお『ともだち』は『Laughter in the Dark Tour 2018』でのパフォーマンスを経て以来私の中では「百合曲」としての地位を確立している。まぁそれはどうでもいい。

一方で、いちばん人気がなかったというか、「コレなぁに?」な反応を貰っていたのは『You Make Me Want To Be A Man 』のリミックスだった。なるほど、Tom Neville Mixはサブスクには置いてないのね。Bloodshy and Avant MixとJack Junior Mixは『EXODUS』のボーナストラック扱いで収録されているのか。確かに、ここらへんはまとめてレアかもしれないな。

自分も宇多田ナイトずっと9時間場内に居た訳ではないので「その夜いちばん反応が薄かった」かどうかはわからない。自分が居合わせてた中では、ということで。

こういう反応を直に観れるのは、ブログを書いてる身にとっては非常に参考になって有難い。読者にとってどこらへんが「説明するまでもない事前知識」なのかって、世代を重ねれば重ねるほどわからなくなっていくからね。この人はこの曲を知ってるけどこのエピソードは知らないのか、なんてことを積み重ねながらどういう文章を書けばいいのかを日夜調整している。まぁ、たまに「あとで自分が読んでわかればいいか」までラインを上げる事はあるけれど、そこが限界だ。

そんななので、長年の読者にとっては「そんなのわざわざ言わなくても知ってる」という話を延々書き直したりという場面が今後更に増えていくかもしれないが、どうか御容赦下さいねということでひとつ。前にも言った気がするけど。

この間も『Passion』の『大きな看板の下で』が「渋谷スクランブル交差点の天津甘栗の看板の下のこと」だという話で紛糾(?)しちゃったしね。お陰で新たに聖地巡礼できた人も居て結果的にはよかったんだけど。この手の微調整は延々終わらないでしょうね、きっと。