SSTGD(って略すとなんだかわからんな、SevenStepsToTheGreenDoorね)を聴いていて思い出したので、こちらを。元々
プログレッシブ・ロックと
ハード・ロックの端境を狙って立ち上げられたレーベル、
マグナ・カルタの第1弾契約アーティストとしてデビューした彼ら(ちな!みに第2弾はShadowGallery、第3弾はCairoだ)、あれが1992年のことだったからこうやって15年経っても(これは5年前のアルバムだ)その本質は変わらない。というか、聴き直してみるに、その
プログレと
ハード・ロックの端境での有り様というのは、
プログレ畑の
サウンド・センスとハードロック的楽曲の骨格の融合だったことが伺える。案外ギターの作り・発想はハードロック寄りで、Bostonと
Bonjoviから等距離の地点にある、とでもいえばいいか。彼らが昔っから面白いのはリズム
サウンドの音色の選定で、詳しいことはわからないがどうにもデジタルで無機質な
サウンドを志向しているせいか全体的に近未来な雰囲気が漂っているのが特徴。骨太かつマシーナリーなんだがハーモニーはポップでギターも快活で、となんともとらえどころのないバンド。確かに、SSTGDと通じるところがある。そのままとらえどころなく、なんだかトライバル&
エスニックなリズムも交えながら進んでいくアルバムを聴いていて、これは「ヘヴィな
TOTO」なのかもしれない、なんて思っていたら終盤最後の3曲はピアノをフィーチャした小粋なバラード、更にまるでバビロンの城門のようなスケールを用いた妖しげなデジロック、そして最後はなんと予想だにしなかったシャッフルチューン。これには参った。ちょっと面白かったな。また聞き直せば違う感想を持つかもしれないので当然のことながら&毎度のことながら点数評価は暫定保留ということでひとつ。(
79)