無意識日記々

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二次創作の話の次は二次利用の話

二次創作と共にネットに溢れているのが過去のメディア出演である。その殆どが広告モデルの下に制作されている為そもそも二次利用に関するシステムが存在していない。結果、権利侵害の名目でUPされては削除を繰り返しているのだが、これもまた不毛という感が拭えない。

現実を無視すれば、過去のメディア出演を纏めたボックスセットがリリースされるなら買ってしまうだろう。各シングル曲発売時の歌出演は勿論の事、そこでしか聴けないカバー・バージョン、例えばMoon Riverだったり青いイナズマだったりミニー・リパートンのLovin' Youだったり、お宝映像・音源が目白押し。いや豪華だね。

しかし現実には難しい。制作に関わったクリエイターの数は膨大で、彼らとの二次利用の契約を交わすのは容易ではない。おおざっぱにでも音楽著作権のような利用方法が確立されればいいんだが。

メディア露出の中でも、雑誌関連についてはひとつ成果が出ている。「点」である。ああいう感じでテレビ出演やラジオ出演の素材を纏められたらなぁという話だ。

こればっかりは、幾ら影響力のあるアーティストといえども難しい。流石に昔のようにVTRテープの値段が高額だから使い回して残っていない、なんて事はないだろうが、メディアの保存方法によっては早急に対処した方がいいケースもあるかもしれない。

法律なり何なりが整うまでは、無断使用されては削除、の繰り返しだろうか。違法ダウンロードについての法整備が進んでいるとかいないとかの話題が出ているようだが、そもそも何が何故違法なのかという議論をしないと当初の目的を見失いかねない。テレビ局もレコード会社も収益をあげるのが目的ならば、権利を主張するより何か上手い方法はないか考えた方がいいかもしれない。

もう10年ほど前になるか、若い人は知らないかもしれないが、コピー・コントロールド・コンパクト・ディスク略してCCCDなるものが登場した事があった。読んで字の如くの機能を目論んだものだったが、その手法の荒っぽさ(CDを名乗ってはいるが本来のCDの規格に準拠しておらず、お馴染みのCompact Discのマークがない)からリスナーの反感を買い、結果は散々なものだった。

当時照實さんはCCCDについて、「再生時の音質劣化」を理由に導入を見送った経緯があった。今ならDRMをどうするかという話だが、例えばiTunes Storeの場合総てDRMフリーだ。ここらへん、ファンとしては恵まれているといえる。よい音楽をファンに届ける、という本質を見失わない姿勢は実に有り難い。

出来れば、今後はメディア出演に関しても「点」のようにまとめてリリースできるようなうまいやり方はないのだろうか。オフィシャル・インタビューのように一元的に管理出来る方法が見いだせればいいのだが。妙案は思い浮かばないが、ヒカルの歌をもっと聴きたいというニーズを拾い切れないのは何とも惜しい。何とかなりませんかねぇ。