無意識日記々

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@mister_theodore

00年代に登場した中で最強のロックバンドといえばThe Mars Voltaで間違いないだろう。影響力ではLinkin Parkだが、日本でいえば浜崎あゆみみたいな立ち位置なので(というとちょっと極端過ぎるんだけどさ)、最"強"かというとちょっと違うような。要するに「あのバンドにはかなわない」と他のバンドに言わせるトーナメントをいちばん勝ち抜けるのが彼らだという事だ。要は同業者からのリスペクトが最多なのである。

デビューした時は確かに衝撃的だった。特に「元At The Drive-in」という肩書きには「嘘放け」としか思わなかった。勿論そこまで知名度が当時あった訳ではなくオイラも伊藤政則の番組を聴いてたからチェック出来たのだけれど、何故かヒカルがこのバンドに大きく食い付いた。最初彼女がどう触れたのかはよく覚えていないが、第一印象は「どこでこのバンドに気付けるねん!」であった。しかもただ気付くだけではなくその年(2003年)のナンバーワン・アルバムに選出していたのだ。「大大大好き」とまで言い放った(もしかしたら大の字が足りないかもしれない)のだから空いた口が塞がらない。そこまで来て漸く、「そうか、トレボヘでAt The Drive-in掛けてたっけかな」と合点がいった。浪花のゆりさんなかたにさんその節はどうもありがとう。

しかし、この嗅覚の凄さはどうだろう。ヒカルは私と違って年がら年中ロックばかりを聴いてる訳ではない。いや寧ろ自分の作曲に忙しくて他人の音楽を聴いてる暇と気力がそもそもないだろうに肝心な所は恐るべき精度で嗅ぎ当ててくる。00年代のロックを語る上で最もハズせないバンドをばっちりとチェックし気に入り過ぎて結局御存知のように当時The Mars VoltaのドラマーだったJon TheodoreUtaDAの1stアルバムEXODUSの超名曲"Kremlin Dusk"で起用する所まで来た。入れ込み過ぎやっちゅうねん。

同曲での彼のプレイはその実力の10分の1も発揮されていないがそれでもLIVEでフォレスト・ロビンソンが叩く度に私に「フィルが足りてなーい!」と苦情を言わせるほどには個性を発揮している。名手フォレストが難しくて叩けないとかどんだけなんだよ。たった一曲だけの参加だったが、ミスター・セオドアのクレジットは私に強烈な印象を残している。

なんで今頃そんな話をしたかというと、今日のヒカルの「微妙な距離感で一緒に仕事してた人」ってもしかしてジョンの事だったりして、とふと思ったから。それだけです。(笑)