無意識日記々

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光の速さで昼寝した

8月後半は"Speed Of Light"と"おひるねゆにばーす"がヘヴィローテーションだった私だが(前半はペンデレツキかな)、ある時ふとこの2曲のテーマが大体同じである事に気がついた。両方とも、宇宙を飛び回る夢を見ていたという話である。前者についてはPVの影響も大きい。かたや実際は60近いジジィ共が中二病前回のB級スペースオペラを歌い、かたや現実には20代の女子が中二を演じてふわふわした夢を語る。勿論サウンドのテイストは全く違うのだが、どちらも「どこかのんきなふんいき」は共通している。夏の暑さが通り過ぎた残暑の季節にピッタリの曲調だった。

長い長い夢から覚める、というストーリー自体私の大好物だが、おひるのゆにばーすに至っては歌の最後「(私は眠くて仕方がない筈なのに)君のせいかな なぜか眠れない」ときたもんだ。それ俺がTwitterのプロフィールに書いてあるヤツやがな。ほいで目が覚めたら甘いおやつが消えてるんですかそうですか。ラフィンさん今度一緒に飲みましょうか(知らん人に何を)。

なんだろうな、歌詞はいいとしても、こういう、爆発的な名曲でもないけれど、聴けば確実にいい曲だとしみじみ思えるのはとてもいい。わかりやすい、と言ってしまえばそれまでだが、「薄っぺらい」と揶揄されるギリギリをつくのって結構難しい。しかし、どうしたってシリアスになりたがるミュージシャンが多い中で、こうやってわずかな「くすぐり」「おかしさ」「おもしろみ」を込めてこれるのはセンスとしか言いようがない。

長い長い夢を見ていただけだった、というモチーフは、つまり、後に残るのは思い出だけである。しかし、この、「もう手元には何もないけど、楽しかったな」という実感は、何ものにも代え難い。もっと言えば、それが欲しくて生きているのかもしれない。

「どうせなら 死ぬまで眠って いたいのに」に続くのは勿論「あなたが居るから 寝てられない」だ。ヒカルには、私が寝てる間に見られるだろう素敵な夢の数々を上回る何かを見せて貰わねば割に合わないし、実際、今までずっと割に合ってきた。ヒカルが戻ってくれば私も目が覚める。なので、もう少しばかり私も微睡みと転寝の中に溶け込んでいようかなと思う。



…ただ、当のヒカルは、未だにずっと、何をしていても夢を見てるようにしか思えないかもしれない。そこを現実に戻すのはダヌパだろう。こどもを育て始めるといろんな意味で寝てられないのだ。あー起きてるさ、これが私の現実さ。それが幸せだとしたら、もっといい。