無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

マンチェスターで爆破テロ

イギリスのマンチェスターで行われたアリアナ・グランデのコンサートで爆破テロがあり、現時点で20人以上の死者と50人以上の負傷者を出しているとか。如何にテロのニュースが21世紀、ありふれているとはいえその衝撃度に些かも変わりはない。本当にいたたまれない。

イギリスといっても、アリアナ・グランデならロンドンでもコンサートを開くだろうからもし仮に観に行きたいと思ってもわざわざマンチェスターまで出向くような事はないだろうとはいえ、ヒカルファンの皆さんはイギリスのコンサート会場で爆破テロ・死者多数というニュースを目に耳にした瞬間はドキリとした事だろう。非常に心臓に悪い。既に20人以上の方々が亡くなっているというのに不謹慎な書き方になってしまうが、知る人の無事を確認したいと思うのもまた人情だ。

自滅型のテロリズムは誠に如何ともし難い。人間同士の駆け引きというのはそもそもからして各々が生き残りたいという欲望を持っている事を前提として成立している。そこを突き破られるのだから交渉も何もない。何とかして彼らを突き動かす「生き残る以上に大切な事」にアクセスして説得や交渉に望まなくてはならない。即ち、生き残りたがっている指導者の説得である。

日本も20年以上前にカルトによるテロリズムを経験している。若い人は知らないかもしれないインターバルになった。「テロリズムには断じて屈しない」とまず声明を出すのが通例になっているが、戦略的な意図がどれほど存在するかよくわからない。まぁ、そう言っとかないと騒ぎ立て始める人たちが居るのなら、口先だけでも合わせておけばいいのかもしれない。が、上記のように組織から発生する自滅型テロリズムは、その宗教的熱狂をコントロールできる立場の人間を動かす以外ない。そこの所をどう考えているのか…専門家たちに任せるしかないのか。くれぐれもよくわかってない素人が口を挟まないようにしよう。911以降の21世紀型テロリズムへの対処は、極めて難しい。それだけは伝わるわ。

こういった事が頻発していけば、コンサート会場でのセキュリティーチェックはますます混迷を極めるだろう。マニアックなバンドとかなら注目度も低いから狙われないだろう、とか油断してたらイーグルス・オブ・デス・メタルだったときいて「なんでもよかったのか」と愕然としたのがあのパリでのテロだった。

まだ日本は海外からのテロの標的にはなっていないかもしれない。国内の犯罪者の方がずっと恐怖かもわからない。こういうのは一般人にとってはどうにもならない。交通事故と違って、気をつけていたら防げるケースがある訳でもない。ただもうひたすら平和主義を貫いて八方美人と謗られようが全方位に対して「あなた方の敵ではないですよ、共に生きましょう」と言うしかないんじゃないかと、理想論ではなく思う。単純に他の方法論が思い付かない。20世紀までのように「あそこを敵に回したら怖い」と恐怖に訴えかけるやり方では自滅型テロリズムには太刀打ちできない。死の恐怖を凌駕した連中に効果的とは思えない。寧ろ「あそこを敵に回したら損だ」という価値観に訴える戦略の方がまだ実効性を見いだせるのではないか。生き残る戦略。見栄や沽券や面子なんて余裕のある時にみれる夢でしかない。21世紀は生きるのは楽なのに生き残るのは大変だ。ヘンな時代になったものだが、兎に角感情に流されず、打算的なまでに冷静にテロリズムを避ける方法を実践してい
かねばなるまい。


…と、威勢のいい事言ってたってさ、庶民レベルで出来る事なんてないよね。せめて、テロリズムを起こした人たちと同じ人種や国籍だからといって何か言うような極めて短絡的な言動だけは注意深く避けるよう自制する、くらいかな。できるだけそういうのに巻き込まれないように、心身を理性的に保って自衛を心掛けよう。あとは祈る。どうか人による残虐な殺戮がこの世から消えてなくなりますように(;人;)