無意識日記々

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Grinding Time

ヒカルさん、朝も早よからInstagramの……ってロンドンでは夜だわな。意味ありげな写真を一枚。NHKでも放送された仕事部屋を別アングルから。曰くありげな肩越しの目線が何とも滑稽で。

これに“Grinding”というタイトルがひとつ付いただけで見方がガラリと変わるのが何とも。「写真で一言」ってやつだね。ルーツはデュシャンの「泉」な気がするが、この一枚でどんな解釈が広がったのかコメント欄を見るのも楽しいわ。

あたしはてっきりヒカルがついにグラインド・コアな一曲を……と思えてたら面白かったんだけど、そんなことはなく。椅子がギシギシ軋む音だけが響いてる静かな部屋、という風にも思えるし、コツコツ作業中ですよ、という風にも思えるし、まぁ両方かな。

写真の色合いからすると、待望の『Time』の撮影中オフショットなのだろうか。なんとなくヒカルが「み〜た〜な〜?」と言ってる感じが隠し撮りっぽくて良き。その割に投稿したのが本人なのが不思議だけれど。カメラマンが親しい人なのだろうか。兎も角、いろんな方向にイマジネーションがはたらく一枚(と一言)だわねぇ。

音楽用語で「グラインド」というとグルーヴの上位互換という感じで、「こねくり回す」とか「ぐりんぐりん」とかそういうニュアンスだ。ジャンル名としての「グラインド・コア」は「ハードコア・パンク」から「ハードコア」になってハードより更に圧搾力というか、まるでリスナーを磨り潰しにかかってくるような殺人的なリズム、有り体に言えばブラストビートが登場する頃に言われるようになった名称だ。ダンスミュージックだと重さと溜めが深いリズムを指す形容詞としてたまに使われる気がするがそうメジャーでもないかな。18禁界隈では伝統的にお馴染みだろう。ヒカルさんはそういうのはいずれも埒外だろうからきっと関係はない。

そのうち本人が解説してくれると思うので、今のうちに色々な解釈をしておくのが吉かな。なんでも正解がある訳でもないので、より面白いものを拾い集める撒き餌みたいなものだと思っておけばいいでしょう。