無意識日記々

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アイム・アン・エイリ・アン

ヒカルが『めっちゃ私好み』というスマパンの“Stand Inside Your Love”は、ギターサウンドがギザギザしい為どうにも与える印象が偏っている気がするが、メロディーライン自体は非常に素朴で哀感のあるタイプで、自分などはスティングの“Englishman In New York”なんかを思い出させる。ポリスの“Message In A Bottle”とかね。

スティングはヒカルに「二番目に抱かれかい男」と断言された羨ましきダンディなおじいちゃん。ファンからすれば彼による映画「レオン」の主題歌“Shape Of My Heart”のギターが『Never Let Go』で引用されていた事で有名。“Englishman In New York”はそんな彼の代表曲のひとつだ。

「私はエイリアン(異国人)。ニューヨークにいる英国紳士。」と寂しげに歌うこの歌は、小学生の頃“I'm a Japanese girl in New York”、「ニューヨークの日本人女子」だったヒカルの心にどう響いたことか。疎外感とか孤独感とか、そんな感情を認めつつ最後に「誰がなんと言おうと自分らしく(Be yourself no matter what they say.)。」とメッセージを送るこの歌に、机に“Utada Hiraku”と書かれて「私ヒラクじゃない! 私そんなにひらかない!」と嘆いていた小さい女の子をどれくらい勇気づけたのだろう。いつこの歌と出会ったのかは知らないけど、“Shape Of My Heart”より後ってことはないと思われる。

今のヒカルは“I'm a Japanese woman in London.”でそこに“with my son.”がつく。その頃からしたら随分と様子が違っている。だからと言って、“異国での孤独”がそんなに変わるかというと、どうなのかちょっとわからない。特に息子は日本人とイタリア人のハーフで、恐らく英語と日本語を喋る。こう書くとハイブリッドだが、要はそういう属性とか血とかましてや国籍なんていうものをそんなに深く捉えなければ特に問題は無い。いずれかの言葉が通じてればそれでOKっしょ。気にしないこともまた気遣いね。

あぁそうそう、その、スティングの歌う“Englishman in New York”には明確なモデルとなる人物がいらっしゃいまして。クエンティン・クリスプという方。詳しく知りたい人は検索してみて下さいね。