無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

タイトル

今週はデビュー22周年記念日週間なので、今朝は全く関係ない話題から。(ほんまなんでやねん)

ふと今年の感染症禍の経過について振り返ってみたくなり。SARS Cov2によるCOVID19の話ね。

最初に日本で話題が出たのが今年の1月中旬頃か。2月上旬には初の国内関連死に外国船籍の扱いなど既にトップクラスの関心だった。2月下旬頃にはもう国民的関心事だった。私はその頃は「冬にインフルエンザの他に感染症が現れたのか」と軽く見ており、当時は記念ライブを催行した東京事変に賛同の意を送るなど結構積極的に過剰反応を戒める態度に出ていた。

振り返ってみると、それは妥当だったように思える。というのも、日本での2月から3月中旬にかけての感染患者数は結局本当に大したことがなかったからだ(例年のインフルエンザ等による被害と比べてという意味でね)。1月に発覚した中国由来のウィルスによる被害はそこで収束方向に向かっていた。

ところが3月下旬に事態が一変する。急激に感染者数が増し始めた。確証があるかは知らないが(遺伝子解析はされてると思うけど)、3月中旬に欧州からの帰国者が持ち込んだウィルスらしかった。これが結構な猛威をふるい、4月上旬には政府が緊急事態宣言を発するまでになった。

そしてこの頃からこちらの認識を改める様な事実が次々と報告されてくる。一番衝撃的だったのが、4月にこちらに伝わってきた「SARS Cov2が感染力最大になるのは発症前」という話だ。それまで勝手に「感染力が高まるのは当然発症中の事だろうからマスクは症状のある人だけしてればいいだろ」と思っていたのだけどここから「ユニバーサル・マスク」の考え方が定着する。誰がスーパースプレッダーになるか事前に予測できないのだからウィルス流行中は全員がマスクをする以外ないと。

更にCOVID19の引き起こす病態が非常に特異的な事も明らかになってくる。当初伝え聞いていた「風邪やインフルを拗らせた肺炎と同程度」とは異なり病変が一気に肺全体を侵食する話や、そもそも肺炎より血栓症即ち肺塞栓症が危ないという話も出てきた。更に重症患者が重症である期間が非常に長く治療に費やすマンパワーが通常より遥かに必要な事もわかってきた。

そういった知見を元にして8月の再流行時にはかなり危ない橋を渡りながら(だそうです当事者たちのTwitterによると)なんとか凌いでいたのだが、この冬の流行は本気で医療崩壊を危ぶむところまで来ているようだ。

いやはや、ほんと、これ、実は、全体的には、波がありながらもこの10ヶ月、ひたすら悪い方向にずんずん進んでるだけなのよね。それを日本の高度な医療体制がなんとか押し戻し押し止めてるというだけで。政府の無策と国民の公衆衛生知識の平均的な高さは感染症流行前から予測はされていたけれど、それら全部複合するとここから3月までの間何がどうなるか想像もつかない。というか想像したくない。あんまり考えないようにしときたいわ。

付記。上記のような経緯は差程熱心にチェックしなくても頭に入る程度には当事者の皆さんが自発的に発信してくれている。だが、一部の識者(なのかなー)は反発勢力からの情報を安易にシャットアウト(Twitterならブロック)する余り、新しい情報でそれまでの認識を上書きする事が出来ていないように思える。それは、どの陣営や勢力にもいえることだ。嗚呼、米大統領選もそんな感じだったな。片側の情報ばかり集めていると必ず偏り真実から遠ざかる。政治的な意図で発信する勢は本当か嘘かなんてハナから気にしていないのだから。「本当のところはどうなんだ?」と思ってる勢は全員の話を話半分に聴いておくべきだと思われる。もっとも、50:50で意見が割れてる議題ならそれでいいのだが、世の中には99:1でほぼ話の決着がついてる話を敢えて蒸し返して50:50の引分に持っていくという芸に興じる人たちもいるから、そういう場合は、必ずしも総てでは無いにせよ、大抵ちゃんと100:0側に押し戻しておくべきだと思うぜよ。全くのゼロにしちゃうのも、マズイのだけどね。ほんと、憂鬱な世相ですよ今は。