無意識日記々

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約10年4ヶ月ぶり

昨日『One Last Kiss』二週目のチャート・アクションが続々発表となりまして。正直、記事が煩雑で何が何だかわからない。絶好調なんだろうなというのは伝わって参りました。

そんな中で取り上げるのならこれか。

ビルボード宇多田ヒカル「One Last Kiss」約10年4か月ぶりに総合首位に

http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/98331/2

なんとまぁ『Goodbye Happiness』以来なんだってさ。『花束を君に』以降も結構ヒット曲たくさんあったと思うけど、つまり復帰後最高のリアクションを貰っていると。

若い子たちが居並ぶ中でこんな大御所がひとまず一週だけとはいえいちばん上に名前を書いてもらえるのはなんというかこそばゆいですね。場違い感というにはビッグネーム過ぎてまぁこれはこれでいいのかと思ったり思わなかったり。

そういえば昔は「記録の宇多田」と思われていたりして、チャートマニアの皆さんにも随分と娯楽を提供していたんだもんねぇ。その頃の空気をちょっと思い出した。その後順位付けを楽しむ層は秋元康が根こそぎもっていっちゃったんだけど、束の間とはいえその昔の頃に似た空気感に触れて、、、そうね、もしかして隈部くんがいちばん戸惑ってるかもね? 彼が仕事を始めてからこんなに当たったことが無かったから。今後もたまにこういう事があるだろうから慣れておいて貰った方がいいかな。

10年前といえばBillboard Japan Top100自体が黎明期で知名度もそんなに無かったし、一方で『Goodbye Happiness』のリリース頃話題になったのは「宇多田ヒカルYouTubeにほとんど全部のミュージック・ビデオをフル尺でアップしてるぞ!」という点だった。そんなビッグ・アーティスト他に居なかったのよ。そもそもYouTubeの再生回数が一桁いや二桁少ない感じだったので、新しく様々な要素を考慮に入れたBillboardのチャートが稼働し始めた“まだ評価の安定しない”時期の首位獲得だったんだ。今回は、様々な指標が安定して評価できる時代での首位獲得ということで、少し意味合いが変わってくるだろう。

10年前は「デビュー後12経ってもまだまだチャレンジング」だったのに対して今は「デビュー22周年で大御所が潜在的な期待に見事応えて大ヒット」とでも言おうか。

ここから、更に若い人が『One Last Kiss』を聞いて「この歌いいね。誰の曲?宇多田ヒカル?誰それ?」って訊いてくれるようになってきたら更に新しいフェイズに突入する気がするが、エヴァってコンテンツは対象年齢がアラサーアラフォー以上だろうし、なかなかそこまでは行かないかな。どうだろう。

兎に角これでレーベルの士気が上がってくれるのが有り難い。『One Last Kiss』を収録したフルアルバムはかなりの注目を浴びるだろう。それに伴うプロモーション企画も気合いが入るに違いない。例えばコラボカフェを都心だけでなく全国で展開するとか? 宇多田書店が倍増するとか? またもやラジオ100局を巻き込む企画が立ち上がるとか?? 色々妄想が膨らむけど、大ヒットというのはそういう直接的な恩恵をもファンに齎す。素直に喜んでおきたいところなのです。