無意識日記々

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『Find Love』アナログ願望論

『Find Love』のフル解禁が待ち遠しいのは─新曲解禁待望はいつものこととはいえ─、ひとえにそれが“体感型トラック”だからに他ならない。いつもにない明確なベースライン(ベースギターによって奏でられているという意味ではなく、楽曲の構造上低音部にあたるということ)と引っ掛かりの少ない素直なビートはシンプルに“ノる”事が、特に最近のヒカルの曲の中では最も、容易だ。それに『One Last Kiss』が続く感じかな。

こういう曲に関してはあーだこーだ語るよりひたすらデカい音で鳴らして堪能していたい。UTADAの『Dirty Desire』みたいに。歌詞はもっと興味深いものになってはいそうだが。

昔なら「アナログ・シングル」をリリースするのが王道だったんだこういう曲調は。クラブでかけてもらおうと、宇多田ヒカルUTADAは非売品含め様々なアナログシングルをリリースしてきた。それこそ1998年のデビュー・シングル『Automatic/time will tell』からだわな。あの頃の雰囲気を『Find Love』でも味わいたいというのは贅沢に過ぎるかね。

『PINK BLOOD』ですらCDではリリースされなかった。あの『One Last Kiss』の大ヒットの直後であってもだ。なのにましてやアナログなんて、と思うところだが、CDはリリースしなくてもアナログ限定で、というのなら逆にいいんでない? 今現場でアナログを使って音を鳴らしている人がどれくらい居るかは知らないが、飾れるジャケットがあるだけで全然違う。なんだったらプロモーション・オンリーの非売品でもいい。いやうちら手に入れられへんけど、話題になればそれでいい。

なんというか、『Find Love』みたいな曲を7月頭にチラ見せしたまま今年の夏が終わっていくのを眺めるのはなんだかもったいなくてだね。強いビートで夏の暑さを吹き飛ばして欲しかったなと。もう立秋過ぎちゃったよ。なお立秋というのは「秋が始まる日」なので裏を返せば暑さのピークという意味だ。余談だった。

今回のタイアップ相手は資生堂なのでCDをリリースしても宇多田ヒカルファン以外にはコレクターズアイテムとしての価値はほぼ皆無だ。資生堂マニアとでもいうべき層がどれくらい居るか知らんが、タイアップ先の曲のCD集めるまでの人は中の人にすら居ないのではないか? いややっぱり知らんが。

兎も角、やっと東京五輪も終わったのでここからやっと本格的にプロモーションをですね……ってすぐさまお盆休みなのかっ!? もうちょっと待つことに、なりそうですわね。やれやれ。