無意識日記々

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ミラクルひかるの現代ヒカル評

この間ミラクルひかるさんがヒカルさんについてインタビューに答えて意る場面があった。

https://www.cyzo.com/2023/02/post_335901_entry_3.html

「実は、そんな深く本人は悩んでいないのかもしれない。というか、宇多田さんファンは彼女に対して“勘ぐり過ぎてる”ところがあると思うんですよね。」

いやっはっは、耳が痛い。

「だから、宇多田さんがファンをどう思ってるのか、本当のところを聞きたい。「ファンは自分よりも暗いと思いますか?」「ファンにどれだけ気を遣ってますか? それとも何も気を遣っていないですか?」とか、知りたいですよね。」

全く同感で。

んで落とし物シリーズのインスタ投稿についてはこんな風に。

「本当に映したくてそうしたのか、あるいは“私の優雅な生活”みたいなのを出すと引いちゃうから、気にしてくれてるのか。」

「「これを喜んでくれるファンでいてくれ」と思ってるのかもしれないし、どっちなんだろうってすごい考えちゃう。「これを撮る私なんです」とアピールしてるってことは……みたいな。「常に私はここにいるよ」とか「私は遠くに行かないよ」ってメッセージだと思うんですよ、足元は絶対。「帰ってくるよ、ここに」って。」

いや私はここまでは考えたことなかったな。芸人としての地位を確立してても、やっぱりこの人ミラクルひかるは根っからの宇多田ヒカルファンなのね。だから余裕を持って「そりゃあ20代の時の熱狂的な感じからすると落ち着きましたけど」って言えちゃうんでしょう。

はてさて、この彼女の「勘繰り」はどう解釈したものか。落とし物シリーズにそういうメッセージ性が含まれてるとなると、これは受け手側がどういう気分になっているかが重要な訳でして。

そんな中で投下された最新のヒカルさんのインスタ投稿はこちら。

https://t.co/ehuzWwY8Pz

マンホールが顔に見えるという1枚。足元の写真ではあるけど、落とし物シリーズではなかった。

「顔に見えるシリーズ」も、過去にはあった。インスタでは5年前に道のシミのようなものがスマイルに見えるぞと投稿していたし、メッセでは笑う生姜にボトルシュレック、機材くまなど様々な写真を投稿していてくれてる。

https://twitter.com/i_k5/status/1632149884160581632

なるほど、そうなると今回のインスタ投稿は5年前のに引き続き、落とし物シリーズで足元を探しているのとメッセで顔に見える(別に足元ではない)物体を見つけてるのの合流ともいえそうだ。

つまり、あたしは勝手に落とし物シリーズと言ってるが、何か落としてあるモノを探してるというよりは、足元をしっかり見つめてますよという事か。

日本語はややこしく、「足元を見る」と言った場合は「相手の弱みにつけ込む」という意味になってしまう。だが「足元を見つめる」とちょっと言い方を変えるだけで「自分の立場を確認する」という意味になる。当然、ヒカルのインスタ投稿から読み取るなら後者の意味になるだろう。

確かに、足元写真は靴が写り込んでいてそれは自撮りと呼べなくもなく。そして、特定班の皆様のお陰でそれぞれの靴の商品名もかなり判明しており、お求め易いモノからお求め難いモノまで様々な靴を履いてはる事がわかる。セレブとまではいかなくても、何十足或いは何百足と靴を持ってるのかなぁと夢想してしまう。

ここらへんからなら、ミラクルひかるさんの「「私は遠くにいかないよ」ってメッセージ」も読み取れる。一方でそれなりにセレブなのだとも言えるし、この感覚ってつまり、ヒカルさんはありのままで居るというか、確かにいい暮らしもしているし、一方で庶民(という言葉は使わないだろうけど)と同じようなとこもあるよっていう、飾らない空気で接してくれていると解釈するのがいい気がする。自分のセレブ振りアピールするのとも、庶民派を気取るのでもない、フラットでニュートラルな感覚は、『気分じゃないの(Not In The Mood)』でポエムを買った場面で感じさせてくれたのと同じものだ。

なので、確かにここには「私はここにいるよ」というメッセージはあるけれど、それは別に「常に」や「帰ってくる」のような「約束」の話ではなく、本当に単なる事実の叙述な気がする。その上で、じゃあ自分は何が出来るか、というのがアルバム『BADモード』のテーマの一つだったように思うし、そういう意味では、昔より少し湿度が落ちたとも思えるけれど、だからといってリスナーやファンを蔑ろにする気はサラサラなさそうだわね。『40代はいろいろ♫』なんて、全部無料でスウェットも要望に押されて結局売ってくれるし、これ全然儲かる企画でもなければネームバリューが上がる訳でも無い、更に本人が誕生日で祝われる筈なのに働いてるという、我々の方がひたすら喜ぶだけの企画をやってくれたんだもの。まぁぁぁ、優しいよね。もっとヒカルさんを信頼していいと、思います。