無意識日記々

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Gold、何色でもない花、と、え、もう1曲あるの?


さて、現時点で触れようがないのが、


・新曲(タイトル未定)


これだよね。ある程度予想はしていたとはいえ、それでも『何色でもない花』に続いてもう一曲新曲が聴けるとは僥倖も僥倖。感涙に咽ぶ他ない。だけど今の所何も予想は思いつかない。ひたすら嬉しいだけだね。


この曲、単純に言って『Gold 〜また逢う日まで〜』とも『何色でもない花』とも違う曲調になるんだろうね。フルコーラスでの奇天烈な展開で目を白黒させられた『Gold〜』、そして既にトレイラーで聴けるものとは全然別な曲調がドラマ「君が心をくれたから」の毎回の次回予告の裏で薄ら聞こえてきている『何色でもない花』。こんな独創的な曲構成を持っている(or 持っていそうな)2曲と似た曲を作れったって早々は作れそうにない、けれども。こうなったら逆に全く何も予想できない脳味噌白紙の状態で新たに新曲が聴けるんだと開き直ろうかな。予想好きな無意識日記の普段の芸風に反するがね。やれやれw



でだ。ここで気になってる点がひとつあって。


・『Gold 〜また逢う日まで〜』

・『何色でもない花』

・新曲(タイトル未定)


この3曲が、初のCD化になるわけでしょ。というか、初のアルバム収録になるのでしょ。だったら訊きたい、この3曲は、次の宇多田ヒカルのオリジナル・アルバムにも入るの?と。


これとよく似た例を長いファンは知っている。『COLORS』だ。同曲のシングル盤発売日は2003年1月29日。そのあとオリジナル・アルバムのリリースを挟まずに翌2004年3月には『Utada Hikaru Single Collection Vol.1』の最後のトラックとしてこの『COLORS』は収録された。これが初のアルバム収録。そのタイミングと収まりの良さからもう『COLORS』はここが終の住処でいいんじゃないかとか思っていたのに蓋を開けてみたらこの子は、2006年6月発売、つまり3年以上経過した4枚目のオリジナル・アルバム『ULTRA BLUE』のど真ん中に居座っていたのだ。まるで、「後から私の周りに次々と新曲たちが集まってきたのよ」とでも言わんばかりの態度のデカさでね…。いやま、態度がデカいとかは単なる妄想なんだけど(笑)、あんまりにもシレッと鎮座していたもんだから「これでいいのかヒカルさん」とついつい思ってしまったわ。何しろ、間に、日本語アルバムでないとはいえ2004年9月日本発売の『エキゾドス』挟んでるからね? 宇多田とUTADA両方聴いてた身にとっては「随分前の曲が新曲みたいな顔して堂々と出来たてホヤホヤのニューアルバムに居てくれてるな!」という気持ちもなくはなかったのですよ。けれどいざアルバムを通して聴いてみたら「参りました。あなたはそこに居ないといけないです。」ってなったんだわさ。確かに、アルバムの出発点ここだったわ。『COLORS』だったわ。「画集」がコンセプトであるアルバムの中心に御坐すのが「色」。納得するしかなかったわ。


…と、いうように。アーティストの創造性には継続性というか、「この曲を作ったから次の曲がある」的にお互いの繋がりの中でコンセプトが浮かび上がってくる傾向があるので、今回の(『Gold』を含む)新曲3曲も、一度ベスト・アルバムに収録されたからといって次のオリジナル・アルバムに入らないとは限らない。これらの曲がアルバム全体のバランスをとってくれることもあるだろう。実際、『ULTRA BLUE』を『COLORS』抜きで聴いたら物足りないもんね。(まーそれはどの曲にも言える事だけどさ)


一方、全く逆の例もあって、それが『Utada Hikaru Single Collection Vol.2』のDisc2の5曲。『嵐の女神』『Show Me Love (Not A Dream)』『Goodbye Happiness』『Hymne à l'amour 〜愛のアンセム』『Can’t Wait ‘Til Christmas』だ。シングル・コレクションは当然オリジナル・アルバムではないが、今回『SCIENCE FICTION』が「宇多田ヒカル初のベスト・アルバム」と紹介されている事からもわかる通りベスト・アルバムでもない。なんとも微妙な立ち位置のアルバムの2枚目に、真っ新な新曲が5曲収録されていて、それでいてその後のオリジナル・アルバムには収録されていない。


『COLORS』の場合はそもそもシングル・コレクションのリリース・プランが無い頃のシングル盤リリースだった。一方SCV2D2の5曲はシングル・コレクションのリリースに合わせて制作されたものだったという違いはある。だけどともあれ、結果としてではあるが、非オリジナル・アルバムに初収録された楽曲が後のオリジナル・アルバムにも入った例と、入らなかった例、両方が観測されている訳だ。


今回の『SCIENCE FICTION』の3曲がどちらに転ぶかは、まだ全然わからない。しかし恐らく、その全容が明らかになり、そこに託された現在進行形のアーティスト/コンポーザー/クリエイターである宇多田ヒカルの創造性が今どこらへんに在るのかが明解になっていくにつれ、新曲たちのポスト『SCIENCE FICTION』時代に於ける処遇が決まっていくんだろうな。それを見極める為には、まず音源をしっかりチェックした上で、やはりリアルタイムなライブ・パフォーマンスを通じて言語化できない領域のセンスとクリエイティビティを、本人から直接受け取りたいんだぜ。週が明けたらさぁコンサートへの抽選応募受付が始まるぞ。もちろん私は、ゆっくりのんびり後からついていきますですよっと。