無意識日記々

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a crescent moon will be on the road


ダボス会議で「Fly Me To The Moon (…in other words)」を歌ってから今日でちょうど22年、ヒカルがInstagramに三日月のピアス?の落とし物写真を掲載した。


https://www.instagram.com/p/C2wiyLOMK7d/


前回の投稿が「ロンドンの歩道にオリオン大星雲落ちてた」だったから、そちらからの流れもいいのよね。相変わらず、持ってるなぁ。


「22年前の今日」というのは、恣意的な日付のみならず、「見える星座がほぼ同じ」という普遍的な共通点もある。同じ星の下、19歳のヒカルは「Fly Me To The Moon (…in other words)」を歌い、41歳のヒカルは月の絵文字を呟く。なんとも小気味良い2024年初めての月末だ。


ヒカルの歌では月の登場は太陽ほどではない。寧ろ『東京NIGHTS』では『月などいらない』とまで歌っている…なんて話は今までも散々してきた通り。それを考えると『誰にも言わない』は月との和解だったのかなと思えなくもなく。『Can You Keep A Secret?』で『振り切れなくなる影』と歌っているのも、まるでどこまで歩いても月がついてくるのに怯えている様子に似ているなと思ってはいたんだけど、『誰にも言わない』では『One way street 照らす月と歩いた』と歌っていて、月がどこまでもついてくるならじゃあ一緒に行こうか、みたいな大人の余裕を感じるよね。つくづく、『誰にも言わない』も『SCIENCE FICTION』に入って欲しかったな…。


アルバムの方に入らないのなら、ツアーの『SCIENCE FICTION 』の方に期待したくなる。


前回、6年前の『Laughter In The Dark 2018』では『Kiss & Cry』に『Can You Keep A Secret?』が差し挟まれていた。素晴らしいサプライズだったと思うが、音楽的にはかなり無理矢理で、何よりこの2曲を結び付ける直接的なアピール性に欠けていた。


だが、今ならもっとわかりやすいアピールでこの手法を援用できるだろう。単純に、アンサーソングを繋げばいい。『Can You Keep A Secret?』に対して『誰にも言わない』、『Movin’ on without you』に対して『キレイな人(Find Love)』を、という風に。


だが、今挙げた4曲のうち1曲しかベスト盤に収録されてないからな…やるなら今回のツアーではなくて、次回以降になるかなぁ…。どちらかといえば今回は、ベスト盤に伴うツアーなのだから、宇多田ヒカルを初めて観ますな人たちの方にフォーカスした選曲や編曲になりそうで。あまり玄人好みな捻った事をせず、ストレートに名曲を披露するような、ね。ヒカルパイセンも『まわり道には色気が無いじゃん』って歌ってますし…って、嗚呼!やっぱり『誰にも言わない』が収録されてて欲しかったんじゃん私はっ!(他にもそんな曲だらけだけども)


…それでふと思い出したんだけども。“one way street”ってまずは「一方通行」って意味なんだけど、他にも「見聞きした事をよそでしゃべらない人」という意味もあるそうな…という話をこの日記でしたかしてないか記憶があやふやなので、念の為にここにこうして書いときますね。つまり、『One way street』≒「誰にも言わない人」ってことなのね。そんな隠された意味もある歌詞なのでした。ちゃんちゃん。



追伸:タイトルに書いた”on the road”には「コンサート・ツアー中」って意味も、あるのよさ。なので、「三日月がこれから旅に出るよ」ってとこですね。