無意識日記々

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まずSCv1&SCv2の曲順を振り返ってみた


前も触れたけど、ベスト・アルバム『SCIENCE FICTION』の曲順がどうなるか、基本的に音源は既出のものが大半を占めるからそこに何らかのコンセプトや主張が込められている事を期待したくなる。


参考までに、今までのコンピレーションはどうだったのかを今回はみてみたい。


Utada Hikaru Single Collection Vol.1』は、非常にシンプルに、1stシングル『Automatic / time will tell』からその時点での最新シングル『COLORS』までの総てのシングル盤のA面曲を時系列順にそのまま並べただけだった。言ってしまえば芸が無かった訳だが、1曲目を『Automatic』ではなく『time will tell』にした点だけは、こだわりを感じさせた。当初はこちらをリーダートラックにするつもりでプロモーション・ビデオまで作られたのだが、三宅Pの有名な「『Automatic』は冬だ」の鶴の一声でリーダー・トラックがスイッチされた。なので、送り出す方としては『time will tell』から始まるのが思い入れとしても据わりがよかったのだろう。


他方、『Single Collection Vol.2』の方はVol.1とは真逆の「逆時系列順」となっていた。その時点での最新シングル『Prisoner Of Love』からスタートして『COLORS』以降で最も古いシングル曲である『誰かの願いが叶うころ』で締め括る。現在から順に過去を追う構成となっていた(最後にボーナストラック的に『Beautiful World (PLANiTb Acoustica Mix)」は入ってたけどね)。これは、単純にVol.1と同じでは「余りにも芸が無い」からだろうし、何より、時系列順に並べてしまうと冒頭が『誰かの願いが叶うころ』『Be My Last』と重いバラードが2曲続くことになってしまい「それはアルバム構成としてどうなんだろう?」と疑義を呈することになったのだろう。その点、逆時系列順にしてしまえば、当時290万ユニットという特大ヒットを記録していた『Prisoner Of Love』から始められるのでその点が都合が良かった…というの、話は、発売前にも幾らか予想されていた。

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てな感じで、シングル・コレクション2枚において「時系列順」と「逆時系列順」の2つのパターンを既に使っている。「今回は初のベスト・アルバムであって、シングル・コレクションとは別ものなのです!」と主張することも可能だが、残念ながら今回は新曲2曲を除く24曲総てがシングルCD発売曲/先行or単独配信曲/ビデオ制作曲のいずれかであって、所謂「純粋なアルバム曲」は収録されていないので、vol.3と呼ぶかは兎も角実質的にシングル・コレクションと言われても仕方のない選曲になっているから、Vol.1やVol.2と比較されてもあんまり文句が言えない。なので今回は、単純な「時系列順」や「逆時系列順」は封じられてると判断していいんじゃないかなぁ…という話の続きからはまた次回のお楽しみ。