無意識日記々

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君が心をくれたから第5話

 

「君が心をくれたから」第5話視聴。『何色でもない花』の新しい部分の放送はなかったけど、相変わらずその回の見せ場で流してくれて満足。あらためて、「ええ歌やなぁ」とホロッとしてしまった。声がひたすらに優しいんだよね。ヒカルの歌声は母親譲りの悲しくて切ない声だってよく言われてきたけど、どちらかというとそれは外野気味の感想というか、熱心なファンほどその歌声に込められた優しさに感化されてる気がするなぁ。そういう意味では、余り藤圭子に似ている歌手ではないのかもしれない…なんてことを言ったらヒカルさん嬉しくないかもしれないけれども、求道者じみた声の極め方も備えつつ、デビュー曲の歌い出しが『泣いたって何も変わらないって言われるけど誰だってそんなつもりで泣くんじゃないよね』だもんな。こんな友だちが傍に居たらそれだけで号泣だよ全く。優しい歌声が、宇多田ヒカルのトレードマークって言っておきたい。

 

 

そんな優しさに包まれるに相応しいほんの少しだけ救いのある回だったね第5話は。結局のところお話としてのもどかしさは日下(斎藤工)と千秋(松本若菜)がどんな動機と経緯をもってこのことにあたっているか、そこのところの説得力がまだない事だと思うので、それの判明具合次第でここまでの流れもオセロで白と黒がひっくり返っていくように(…いやここは白黒のチェスボードのようにというべきか!?)今までのエピソードの印象が180°変わってくるのよね。今回の第5話、ほんのワンカット、僅かのセリフだけだけど日下の回想シーンが入ってきてたので、そこを緒(いとぐち)にしてどう次回からそこのところを深掘りしていくか。そこが今後の見どころですかね。…あ、でも結局TVerでの無料配信は第3話までなのね。第4話もダイジェストがあるしそれで十分かもしんないけど後追いできるようにしとくには。

 

しかし、初めて腰を据えて永野芽郁の演技を観てるけど、ほんと上手いねぇ。ここまで巧みに表情筋を取り扱える人、何もかも黙らされそうであんまり友達にはしたくないけど(笑)、どんなお芝居も出来そうね。4K画質の時代に毎回1時間ドラマでドアップ抜かれまくりに応えられるの凄い。ここまでお話が暗い上に流れが不可解でそれが低視聴率の原因なのだろうけど、映像作品は脚本だけが魅力じゃないからね、絵として惹きつけるものがあればそれはそれで評価したい。っていつも宮崎駿作品を擁護(?)する時に言ってる話か。

 

さて、これで漸く第6話で『何色でもない花』のフルコーラスを迎える準備が整った、ということでいいのかな。いや配信が始まるからといってフルコーラスがドラマ本編内で流れるとはかぎらないんだけどそこは期待に応えて欲しい(言い切った)。劇伴も全体的にいい感じだし、撮影も高レベルだし、お芝居は皆さんプロ。脚本さえ取り返せば幾らでも取り返せそう。

 

でもみてていちばん目を引くのは朝野春陽役の出口夏希だったりするんです。華があるよね。まーもっとも、あたしが彼女に目を引かれてしまうのは彼女が去年Netflixで「舞妓さんちのまかないさん」に戸来(へらい)すみれ役で出てたからなのよね。あのドラマ全9話なんだけど、1話毎に彼女の演技が成長していくのを見守るってのがドラマ制作陣のお勧めする(?)楽しみ方だったんだけど、今回の「君が心をくれたから」をみる限り、いやはや凄い成長ぶりですね。そのうち彼女が主役の作品の主題歌をヒカルが歌う事もあるかもしれ…ねーかな。わかんない(笑)。ま、そんなこんなで、きっちり毎週楽しませてもらってますよ「君が心をくれたから」。