無意識日記々

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身近な短さ、流される長さ。

音楽が単一の楽曲として成立する為にはどれ位の"長さ"、演奏時間が適当或いは必要だろうか。

ポップソングの演奏時間。昔なら2〜3分、今は4〜5分といった所だろうか。確かにCDシングルを買って曲が一分半とかだったらちょっと損した気分になるかもしれないから、ある程度は長い方がいいだろう。

かといって、6分7分の長さとなってくると今度は聴き手側が疲れてくる。短すぎても、長すぎてもいけない。そんな駆け引きの中でポップソングの長さは今の感じに落ち着いてきたのだろう。

ヒカルの楽曲でいちばんランニングタイムが長いのは、リミックスやライブ、カバー等を除けば確かGive Me A Reasonで、6分半位だったと記憶している。短い方は判断が難しいが、インタールード系を除けば2分半のぼくはくまか。

果たしてファン以外で、ぼくはくまを"シリアスな"楽曲として捉えている人間はどれ位居るだろう。童謡だから、という理由でライトにみられてはいないだろうか。長さが2分半ではどうしても"おまけ"、"添え物"な感じが拭えない。

ランニングタイムを具体的に気にする人はそんなに居ないと思うが、聴いてみて"なんとなく短い"と感じる程度はあるだろう。そういう意味では、つまり、聴き手が「あぁ、1曲聴いた」と満足する為には、やはり楽曲にある程度の長さがあった方がいい。

とはいえ、私としては曲の要点さえまとめられるなら、出来るだけ短く、簡潔に作曲されていた方が嬉しかったりする。Can't Wait 'Till Christmasなんかは珍しく3分台の曲で、とてもおさまりがいいように思う。

様々な展開や大見得を切る編曲に頼らずとも素材そのもののよさで勝負できると思えないと、なかなか短い曲は作りづらい。ぼくはくまやCWTCが短めの曲なのはそれだけ素材のよさに自信があったからではないか。

UtaDAでいえば、This Is The Oneの素材のよさは相当のものだ。サウンドプロデュースが光本人ではないので音作りは若干ごちゃごちゃしているが、全体的な曲の短さが光の自信を物語っている気がする。10曲36分だっけ、たったこれだけの長さで"アルバム"としての満足感を達成できると踏んでいる訳だから余程である。

いちど、光の楽曲をランニングタイム順に並べてみようかな。何か面白い傾向でも、あるかもしれない。