無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

今一度劇中歌について妄想するの巻

そういえば『桜流し』がリリースされる直前まで、自分は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の主題歌は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」に引き続いて再び『Beautiful World』のリミックスが来ると予想していたのだなぁ、と思い出した。それは、新劇場版のエヴァが、序破の流れのまま大人の作ったエンターテインメント作品として完成していって欲しかったという願望の表れでもあった気がする。しかし現実はそれとは真逆の、20世紀の旧劇版のエヴァのテイストを取り戻した、受け手を煙に巻くような作風だったのだエヴァQは。それに併せて、ということではないにせよ、その映画としての作風は『Beautiful World』の瑞々しさにはそぐわず、結果的に大名曲『桜流し』を誕生させたのだから、思いっ切り結果論だけどエヴァQがエヴァQでよかったなぁと心底思う。

そして最終四作目となる「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」。テーマソングたる『One Last Kiss』が、その『Beautiful World』へのオマージュから曲を始めそうな雰囲気なのが心躍らせずにはいられない。つまり、2007年や2009年の頃と同じではないにせよ、近いテイストで映画が作られている事が示唆されているといえる。皆が楽しめるエヴァが帰ってくるのだ。

一方で、『One Last Kiss』のEPには、ヒカルが提供してきたエヴァのテーマソングが総て収録されている。これは「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の劇中で過去の名曲たちがどこかで使われる事を想像させるが、もしそうだとすると使われる順序が大事だわね。

あたしが初めて『桜流し』を聴いた時、「この静かなエンディングから『Beautiful World』に繋いだら最高だろうな」と思った。それが映画の中でも起これば感涙に咽ぶだろう。そしてそこから『One Last Kiss』によるエンディングが流れれば滂沱の涙間違い無しですわな。つまり、過去から更に過去に遡って、そこから大きく現在そして未来へと繋がっていき大団円を迎えるような、そんな贅沢な主題歌の使い方が為されているんじゃないかという妄想がどうにも逞しくなってしまうのよ。

桜流し

  ↓

『Beautiful World』

  ↓

『One Last Kiss』

この流れな。あと『Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-』と『Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-』も収録されているが、これはエンディング付近までいかないところで流れるか、或いは単なる目眩しで映画の中では使われないか、かもしれない。……っていやそもそも『桜流し』も『Beautiful World』も劇中で使われるなんて誰も言ってないのですけどね。こういうの、本来ならもう観れていた筈なのに今こんな状況だから妄想で補完していくしかないのですよ。本当にもう、なんていうか、待ち遠しいわねぇ観れるのが聴けるのが。