無意識日記々

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サラッとの正体?

サラッとし過ぎてたといえば昨年6月のインスタライブ(第7回にあたるんか?)。例の「ノンバイナリ宣言」のサラッとさ加減は群を抜いていた。

私としては、あれだけアッサリ発言するのだからもう自分の中で結構整理がついているというか、思いつきやその時の気分で発言したのではなく計画的なものだったのだろうと解釈した、のだが。それからすぐに資生堂とのコラボレーションが発表されたので、同企業の女性性神話めいたプロモーションとの距離感を予め表明した戦略的な発言だろうと合点していた。

ところがどっこい、最近のヒカルの発言によれば、あれはあの時点でもおっかなびっくりで、後ろでくまちゃんが見守っていてくれてないと怖くて言い出せないくらいびびっていたのだと。その後の世間の反応も怖くてSNSの類も暫くシャットアウトしていたんだと。…顔に出なさすぎだろそれ! しかもこの時すっかり資生堂とのことは忘れてたんでそのことに気がついた時は「オーマイガッ!」状態だったらしい。プロにあるまじき失態…あ、でもこの人、生配信中にスポンサーの商品を『好きじゃない』って言い放った人だったわ…それを忘れてたこちらも迂闊だった…のかこれ!?

お陰で私の上述の合点はとんだ的外れと相成った。やれやれ。つまり、ヒカルさん、ビビりまくっていても全然顔に出さないというか出ないのよね最近。落ち着いたというべきなのかどうかこれは。

顔に出さない、ということではLSAS2022のメイキングも吃驚した。なんとあのスタジオライブのその4日前(だっけ?)まで声が出なくて筆談状態だったというんだから!いや1月19日の配信時点では全くそんな事は表情からは察せられないというか、よくもまぁずっとスタジオ作業だったのにフルコーラスノーカットで1時間も歌えるもんだなと感心していたのだが(ボーカルのレコーディングは短いのを繋ぎ合わせたりが通例なのでな)、実際は全く余裕がなくギリギリで間に合わせた状態だったようだ。幾ら何でも顔に出なさすぎだよアンタ…。んーでも、もしかしていつもより顔を顰めながら歌う場面が増えてたのもそれが原因だったのか? そこらへんは今後どこかでパフォーマンスを披露してくれる機会があったらそんときに確認するか…。

その、声が出なくなる現象も、インタビューでの言い方だとどうやら初めてではないらしく。もう一回聴き直してみないと英語のニュアンスがわからないのだけど、どうにも身体と心の繋がりが途切れる事があるような、そんな言い方だった。

もしかして、だけど、ヒカルさん、昨日から言ってるように喜ばしい事も誇らしい事も苦しい事も大変な事も何もかもサラッと言っちゃってるのって、その、身体と心が切り離された状態になっちゃってるからなのでは? それが故意なのかそうでないかというとても重大なポイントはあるが、それがいずれであったにしても、様々な局面で自分自身の心を守るために行われてきた対処法が、歌う時にも表れてくるようになってしまっているのかもしれない、とふとそんなことを考えてしまい。

何か大きな精神的ショックがあった時にもう1つの人格を作りそのショックを分散させるのが多重人格障害(という呼称に違和感もあるがここでは伝わりやすさを優先させます)である、というのが私の理解だが、ヒカルさんの場合もそれに近い状態になっているのかもしれない。最近めっきり落ち着いて非常に頼もしい『ヒカルパイセン』でいらっしゃるのも、実は見た目だけで、その内面は相変わらず若い頃のように、いやその頃以上にアップダウンが激しいのかもしれぬ。傷つきやすいまま大人になるって超大変。『BADモード』が大傑作になったのも、その瑞々しい感性が未だ健在どころかますます研ぎ澄まされてる所以なのだったとすると、複雑な感情が胸に去来しちゃいますわね。