無意識日記々

mirroring of http://blog.goo.ne.jp/unconsciousnessdiary

また1億回再生曲を生み出してしまうのか必殺料理人!?

ワンコーラスですっかり満足してしまってる『Gold~』と私だが、この曲があんなシンプルなままでフルコーラスを終えるはずがない。私としては終えてくれても全然いいんだけど、ヒカルのこの台詞がそれを全く許さないのだ。

『また @agcook404 と一緒にプロデュース、早くフルで届けたいな🤗』

https://www.instagram.com/reel/Cufo_y8tKcM/

そう、あのA.G.クック、アレクサンダー・ガイ・クックとまたもや共同プロデュースなのである。これでただのトラックで済むはずがない。にしても4月4日生まれでもないのに404って“I'm not found"ってことなのかな? それはさておき。

A.G.Cookといえば、『One Last Kiss』と『君に夢中』という「宇多田ヒカル1億回再生コンビ」(最近『First Love』が加わってトリオになったけれども)をヒカルと共にプロデュースしてくれたミュージシャンだ。また、海外の『BADモード』のアルバム・レビューで「この曲さえ無ければ」と叩かれていた『Face My Fears』に見事なリミックスを施し同アルバムの大トリを堂々と飾った、あの『Face My Fears (A.G. Cook Remix)』の制作者でもある。そのサウンドセンスに一度触れれば虜になること請け合いの、柔らかさとヒンヤリ感を併せ持った音作り、本当に癖になってしょうがない。

そう、そんな彼が関わったのだ。『Gold ~また逢う日まで~』が何もなく終われる訳がない。『One Last Kiss』は楽曲後半に緩急巧みな展開を見せていくし、『君に夢中』はメロディと歌詞の嫋やかさにあるまじきゴリゴリの低音が敷き詰められている。普通のセンスでは測れないアイデアが、彼との共同プロデュースというのだから其処彼処に鏤められていると考えて差し支えないだろう。

なお、みるからに天才な彼であるが、ヒカルに渡した『One Last Kiss』の完パケトラックにベースラインをまるごと入れ忘れたのもまた彼なのだ。謂わば料理屋でお味噌汁を出すときにお出汁を入れ忘れるようなもので、そんな「ありえないミス」もするお茶目さんでもある訳だが、問題なのはそれをヒカルが

『うっかりミス的な、ミスから何かいいことが、ミスがいいことに繋がるっていうことがよくあるんですけど、それのいい例』

と語っている点だ。つまり、彼もまたヒカルと同じく「セレンディピティの才能」の持ち主なのである。ドジを踏んでも作品のクォリティに貢献してしまうそういう天才肌の職人さん。今映画のトレイラーから聞こえてきているワンコーラスにはそういった“マジック”の類が見当たらない。つまりやはりそこはフルコーラスを聴いてから、ということなのだろう。ヒカルが上記の通り『早くフルで届けたいな🤗』と願うのも無理はないのだ。その名の通り、ヒカル作詞作曲の楽曲をA.G. Cookがどのように"料理"してきているのか、本当に楽しみでならないぞ私は。(音楽的に)お腹を空かせて待ってるぜコックさん?いやさクックさん!