無意識日記々

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減反衣裳考察

DJ SODAがフェスで迷惑行為を被ったニュースに対して「そんな格好をしてるからだ」みたいなコメントがやたらある…と聞いて「令和の世の中にそんな」と思いつつも検索してみたらいやはや出るわ出るわ。

それでふと不安になったのがここ最近のヒカルさんのお召し物。随分と布面積が減っており目の遣り場に困ると赤面する人も続出とか。こういうのも槍玉に上げられるんだろうか?

無論、そのような言説は被害者からすれば二次被害でしかないのだが、ああいう発言が大手を振っているのは、大衆全体の中に「そんな格好をしなければいいのに」とか「観客に近づかなきゃいいのに」とかいう思念がそれなりに漂っているからだろう。ああいう輩は結構空気を読んでいる。少数派であってもある程度支持を得られる感触があるから発言するのだ。嫌煙発言なんかはその典型で、喫煙者が多数派の時代はそう思ってても口に出せなかった。「タバコのにおい、イヤ!」などと真っ直ぐ貴方が私が言えるのは、殆ど時代のお陰なんですよ。それはさておき。

なので、ヒカルさんの露出については、実際は恐らく特に問題にはされないと思うものの、ある程度思考実験しておこうかなと今こうやって書いてます。

そもそも、布面積が減ったら触ってもよいというこの「雰囲気」はかなり恣意的なものだ。ここが微妙な所で、仮に演者がステージで更に布面積を減らすべくトップスを総て脱ぎ捨ててトップレスになった格好で観客席に降りたら寧ろ触るのを躊躇う人続出ではないだろうか? 勿論暴走して接触行為をはたらく人も出るかもしれないが、そこまでやられたらドン引きしてお祭り騒ぎテンションになれなくなる効果の方が強そうだ。寧ろ布1枚あるからこそ触っても大丈夫みたいな感じなんではないですか。勿論ダメなんですが。

ヒカルさんの場合はテレビに出て歌うという状況なので「物理的にも心理的にも隔離されたパフォーマンス空間」と認識されている為、「そんな格好をするから」とか何とか言われる可能性は非常に低い。内村光良とのトークなんかは布面積がもっと多い格好だったし、今度出る「まつもtoなかい」は先行15秒スポットなどによると一面白の清廉なお召し物でそのような非難からは全く縁遠そうだ。なので今夏については「全く問題無し」と結論づける。なので問題は今後よな。今夏限定の布面積減反なら大丈夫だが、これがヒカルさんの鍛え上げたボディをベースにしたスタンダードなスタイルとなっていった時にどんな評判になるのやら。まぁできれば、願望としては、「どんな格好でいようが自由」という空気が出来上がる方が望ましいんですけどね。「非暴力/不可侵のプライベート・スペースの獲得」という文化的文明的成果の価値がもっと浸透していかなきゃならないと、思いますですよ。