無意識日記々

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次のツアーでの『traveling』の命運や如何に

昨日発売22周年を迎えた『traveling』、泣く子も笑顔になるとびっきりのダンスチューンだけど、ヒカルのライブでの歌い方から察するに、そこまでアグレッシブな聴かせ方をする気がないのよねぇ。

まぁ私の好みの問題なのはつくづくわかってる。自分はアップテンポな曲は少しフロントライン(リード・ヴォーカル/リード・ギター/ソロをとるキーボード)が前のめり気味くらいになってくれた方が好きなのだ。ところが、ヒカルがライブで歌う『traveling』は結構溜め気味というか、リズムからやや遅れたねっとりとした歌い方になっている。特に5年前の『Laughter in the Dark Tour 2018』では、(黒いドレスで楚々と歌う姿に印象を引っ張られている可能性は大いにあるのだが)かなりゆったりとした歌い方で、更に聴衆に要求する手拍子までレイドバックしてるようにみえた。この曲、16ビートではあるのだが基本的なBPMはそこまでではないので、ゆっくりに聴かせようと思えばかなりゆっくりに聴かせられる。でもまぁそこまでではなかったか。ベン・パーカーのギターのカッティングが「この曲は16ビートだからね!」と控えめに主張してくれてたりして、それなりに疾走感の演出に関しては踏みとどまってはいた、かな。

まーね、ヒカルさんもデビュー20周年(当時)、口調も随分落ち着いてきたし、昔はイケイケ気味だった曲もまったりしていくのかね、などとそん時は思いかけていたのだが、これがそこから4年後の、つまり約2年前の(そろそろもうそうなるのだよなー)アルバム『BADモード』のリリースで、あたしゃ「んんん!?」となったのだ。『BADモード』『One Last kiss』『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』といった、『traveling』より更にタフでマッチョなダンスチューンが目白押しだったからね。うわー、これはライブでどうなるのかなと思ってたら感染症禍下でご覧の通りツアーは開催されずじまいなのだが、上記3曲に関してはスタジオライブ『Hikaru Utada Live Sessions from Air Studios 2022』と昨年の表参道のシークレット・ライブでパフォーマンスをしてくれた映像を通してその歌いっぷりをみることが叶った訳だ。そこでは、あれまぁ、ツッコミ気味とまではいかないが、ほぼジャストのリズム感で歌ってくれていた。そうなると、ふーむ、ならば次のツアーでは、これくらいのノリで『traveling』も歌ってくれる希望が出てきたぞ、私の(かなり細かいこだわりの)好みに近づいていってくれそうだ、とかなんとか思い始めてたのだけど、うむ、ちょっと待った。こんなにタフなダンスチューンが幾つも増えたのに、果たして次のライブで『traveling』の出番はあるのか? セットリストに入りきらないんじゃない?

いやね、ヒカルの曲の中でもかなりの人気曲ですよ『traveling』は。この曲の発売以降、総ての宇多田ヒカル名義のフルサイズコンサートで歌われているのだから(2004/2006/2010/2018)。つまりは、いうなれば『First Love』と『Automatic』の次にほぼ必ずやらないといけない曲なのだ。が、上記3曲とかがある今、色々と芸風が被るのではないかという危惧が出てきた。なんだかんだで2時間余りしかないのだからねコンサートの演奏時間なんて。似た効果のある曲、芸風の被る曲は削っていかないといけないのだ…

でもなぁ、今までのこの約2年間弱、何度も

「ライブのオープニング曲が『BADモード』で、そこから切れ目無く『traveling』に突入していって…」

という妄想を繰り広げてきた身(私です)からすると、『traveling』をハズされるのは屈辱的なまでに耐え難いのですよ。だからなんとかして捻じ込んで欲しいんだけど、上記3曲全部やったらそれだけで20分かかるからな…って、せやんか、『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』ぃぃっ! おぬしが長過ぎるから周囲を時間的に圧迫するのではないかっ! だからもっと短くなってくれ…ってあたしとしては寧ろライブでこの曲をストレッチ(伸展)しなくてどうすんの!という思いも一方であり、もうあれが聴きたいこれが観たいで雁字搦めになってしまっているのでありましたとさ。

うーむ、確かにこれは悩ましい。“Bangers you can cry to”、「泣いて踊れるキラーチューン続々!」とまで形容されたアルバム『BADモード』からのダンス曲が何れも強力過ぎるのよねぇ。

ならば斯くなる上は、次のツアーは日本と世界を2周ずつ回って、前半と後半でセットリストを変えてくるとかしてくれたらどうだろう? いや、それはそれでヒカルの喉のスタミナが心配になるなぁ。何をどう考えても痛し痒しで難しい! 嗚呼、もう少しでいいから頻繁にツアーをやってくれたらね。せめて、2年とは言わないから3~4年に一度くらいで…ダヌくん、ここは是非「お母さんのコンサートがもっと観たいよ!」ってアピールしてくんないかなっ!? それとさぁ…(…今宵はここらへんで強引にしめとこ。このペースで書いてるも、幾らでも続けられるわこれ…)■■